年齢を重ねてからは、とくに自分が心地よいと感じるものに囲まれて暮らしたいですよね。
キッチン道具や器、生活雑貨など、デザイン・機能ともに優れた商品を見つけ出す名人・石黒智子さんは、部屋着も着心地のよいものを厳選しているそう。『70歳からの軽やかな暮らし 今ここにある小さな幸せを大事にする31の知恵と工夫』(PHP研究所)より、石黒さんの部屋着のこだわりをご紹介します。
70歳からの部屋着。着心地のよいスモックを3枚買いたし
2019年に母が他界。たくさんの衣類が残り、サイズの合う私が引き継ぎました。その中でいちばんのお気に入りがエプロン代わりの前開きスモック。
丸首襟なし、袖ぐりがゆったりとちょうどよく、左右に大きなアウトポケット。ボタンホールにするりと抜ける滑りのよいボタンでした。アクリル65%、コットン35%でふんわり軽くて300g。洗濯でしわにもならず、毛玉ができず、冬の部屋干しでも3時間でからりと乾くから洗い替えが要らない。
母が10年、私が2年着て、左の肘が擦り切れました。スモックは前開きがいいとお店で探したけれど、どれも袖ぐりが大きすぎて割烹着のように袖を膨らませたデザインが多い。しかも、ほとんどが後ろ開き。
●母のスモックにそっくりなホルベインの「画家のスモック」
母はよくこのスモックを見つけたものだと感心して、パソコンで検索したら[画家のスモック]というのがあり、母のスモックより着丈が長いだけでそっくりでした。素材もポリエステル65%コットン35%。
画材を販売するホルベインが画家のためにデザインしたサンドベージュ色の女性用フリーサイズです。部屋着として買ったのですが、コンビニへも出かけるようになって、駅前の銀行までならレインコートとしても着ています。
冬はセーターと重ね着、春と秋はノースリーブのカットソーと重ね着。
あまりの着心地のよさ、洗う度にやわらかくなって、これなら数年後にはポケットを外して寝間着としても着られそうと3枚買いたしました。