40代の夫婦が出合ったのは、吟味された建材でつくられた伝統工法の日本家屋と日本庭園がある中古物件。共通の趣味であるロードバイクを楽しめて、リモートワークが快適にできる、今どきの機能性も備えた家にリノベーションしました。LDKからは広縁越しに庭が。「庭いじりは、ここに住んでから覚えた楽しみです」(夫)。
すべての画像を見る(全29枚)リフォームずみの日本家屋をさらにリノベーション
Aさんの家 神奈川県 家族構成/夫40代 妻40代 設計/永峰昌治建築設計事務所
「古民家や日本家屋が好きで、そういう家を探していたところに出合ったのがこの家でした」と住まいとのなれそめを語るのは、夫婦ふたりで暮らすAさん夫妻。
古民家の見学会に参加して、目の肥えたふたりが見いだした住まいは、敷地の入り口から本格的な和の様式です。
中に入ると、白い壁と落ち着いた暗色系の塗料で塗られたパイン材の床が目をひく、モダンな印象のダイニングが。トレーニングルームなどと床板をそろえることで和室との連続性が感じられます。
伝統的な日本建築の型にのっとって建てられた建物は、玄関の左手に和室の続き間。畳から板の間に改修された手前の間には、意外にもロードバイクとトレーニング機器が。古い日本家屋の様式と、令和の生活をミックスさせた改修を象徴する場所です。
「南側の和室の続き間はそのままに、あとは現代的にリフォームされた状態で販売されていたんですが、使い勝手が悪い。そこで永峰昌治さんの設計で改修してもらいました」(妻)
南側の和室は板の間に変更しただけですが、それ以外のリフォームされていた部分はほぼ全面改修。とくに既存のリビングの減築は特徴的です。
「ダイニングと和室がつながって日常の生活の場が明るくなり、和室もより生かせるようになりました。減築した窓からは富士山も見えるんですよ」(夫)
古来の日本家屋の美しさを愛でながら、リモートワークやロードバイクなど現代的なライフスタイルにもフィットした住まいが完成しました。