キッチンもダイニングテーブルも大工の夫が製作
すべての画像を見る(全17枚)吹き抜けのリビングとつながるダイニングキッチンは、天井高を2.2mに抑えた空間。キッチンもダイニングテーブルも大工である丸山さんが製作したものです。
天井高は抑えられているものの、東側の窓から光が入り、開放感も十分。やわらかな光が広がる布製のペンダントライトは「flame(フレイム)」のもの。
齋藤さんは当初、アイランド型にするつもりでしたが、料理好きな丸山さんの要望によりL型キッチンに。「テーブルにバーッと広げて作業できるから、とても使いやすいです」という丸山さんは、コロナ禍がきっかけでパンづくりにハマったそう。
「ボクもコロナ禍で料理を始めて、うまくできたらインスタにアップしているんですけど、映えない料理ばかり(笑)。でも、自分の好きな味にできるのが料理の楽しさだなって気づきました」(田中さん)。
使いづらいL型キッチンのコーナー部分は、蝶番(ちょうつがい)を使って扉を折りたたみ、サッと取り出せるようになっています。
木がふんだんに使用された、シンプルで美しいダイニングキッチンの全景。
間取り図
間口が狭く、南北に細長い敷地に沿った形状。地階に駐車場とアトリエ、1階にLDKと水回り、2階に寝室を配置し、吹き抜けにより1階と2階をつなげています。
アトリエと住居空間をしっかり分けているのもポイント。各階に室内とつながるテラスや坪庭を設けることで、横への広がりも実現!
LDKとつながるオープンな寝室
吹き抜けによりつながる2階の寝室は、構造材を表しにした天井が圧巻。「普通はプレカットといって工場で木材を加工しますが、私は大工なので、1本1本手で刻んで、組み上げていく小屋組みを見せたかった」と丸山さん。
写真はリビングを見下ろし、一体感に驚く田中さん。下から見上げると、小屋組みを堪能できます。
北側の床の一部は下のキッチンに光が届くようにスノコ状になっていたり、ウォークインクローゼットとの間仕切りのヘッドボード部分にスマホなどを置ける棚を設けたりするなど、2階にも技術と工夫が満載。北側のテラスは家庭菜園や洗濯物干しに活用しています。
地階に配された事務所からは坪庭が眺められ、コンパクトでも木の温もりや自然を感じられる住まいとなっています。
吹き抜けに面した手すり下部には引き戸を設置。風通しがよくなり、上下階のつながりも強調。
ベッドの壁の向こうはウォークインクローゼット。「枕元にスマホなどを置いておける棚があるって、絶対便利ですよね」(田中さん)。