相次ぐ値上げラッシュに不安定な世界情勢。先の見えない老後を、どうやって乗りきっていく? そんなリアルな問題に、アラフォーのライター・藤谷千明さん漫画家の蟹めんまさんがタッグを組み、一緒に考えたルポ&エッセイ『バンギャルちゃんの老後 オタクのための(こわくない!)老後を考えてみた』(ホーム社刊)が発売に。本の主軸になっているのは「年老いてから、趣味の合う友達と一緒に暮らすことはできるのか?」。アラフォーで感じた人生の変化と、老後について語ってもらいました。

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「老後は仲間で一緒に住みたい」は不可能じゃない。『バンギャルちゃんの老後』インタビュー

藤谷千明さんと蟹めんまさん
藤谷千明さんと蟹めんまさん
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藤谷さんとめんまさんは、もともとバンギャル(ヴィジュアル系バンドのファンの総称。男性も含む)同士ということで、友情を深めた仲。藤谷さんはアラフォーで同居していたパートナーと関係解消をし、現在はカルチャー系の趣味を持つ女性たちと4人でルームシェア中。めんまさんは離婚後に東京を離れて、地方の実家でお母さまと二人暮らしをしています。

●ライブ後にファミレスで繰り出される「将来は一緒に住もう」。実現可能?

マンガ

ーーともにアラフォーでライフスタイルの変化を経験していますが、「老後はバンギャル同士で一緒に暮らせないだろうか?」という発想は、どこから出てきたのでしょうか?

藤谷さん(以下・藤谷):最初は、気の合う仲間同士がファミレスで話している時などによくありがちな、「このメンツで老後も支え合えたらいいのにね~」「ほんと、みんなで一緒に住みたい!」という与太話からです。ネットでも、散見される話題ですよね。そこから「じゃあ実際にできるのか?」「すでにやっている人はいるのか?」という話になり…。

マンガ

そこで同じバンギャルであるめんまさんにお声がけして、改めて、我々世代の老後について考えていくことになりました。

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●実際に高齢者同士で同居をしている“先輩”がいた!

本著には、ファミレストークで終わりがちな「老後は仲間で一緒に住みたい」という願いを実現されている方々が登場します。

老人ホーム

蟹めんまさん(以下・めんま):高齢者同士のシェアハウスに、ヘルパーさん的な方がいれば“老人ホーム”と言えることがわかって。これが介護や看取りのことまで話を進めると、またいろいろな問題があるのですが、我々アラフォー世代がファミレスでしていた話は夢物語ではなく、やろうと思えば実現可能だとわかったのは興味深かったです。

ーー先達の暮らしぶりを見て、どう思われましたか?

めんま:取材をさせていただいたみなさんが、お元気なのが印象的でした。自分たちの好きな暮らしをつくり上げている充実感は大きいのかなと。それから、「とりあえずやってみよう」「だめだったらそれから考えよう」と。トライ&エラーを前提で、年齢を重ねてから、他人との同居生活を行われていたのも印象的でしたね。