建てる予定の家がコンパクトなために、独立したランドリールームを諦めた日刊住まいライター。2階建ての戸建てに、ロールスクリーンで仕切れる2.6畳の「洗面&脱衣所」をつくることに。うち、1.5畳の脱衣所には、洗濯、部屋干し、衣類収納ができる工夫を盛り込みました。この間取りにした結果、洗濯家事動線を極限までスリム化。極小空間の様子や家事の流れをレポートします。
すべての画像を見る(全11枚)ランドリールームをつくるには家が狭い。どうする?
筆者の家族構成は、40代共働きの夫婦と8歳の子ども(小2男子)の3人。1年ほど前に、子どもが小学校生活に慣れてきたことをきっかけに、大手ハウスメーカーで注文住宅を建てました。
著者には、「家を建てるなら、家事を極力ラクにしたい」という思いが。また、妻もランドリースペースを要望していました。
というのも…。以前暮らしていた賃貸アパートでは、洗濯スペースで洗濯が終わるたびに、リビングで部屋干しをしていました。リビングはキッチンに隣接しているので、部屋干した服に食べ物のにおいがつくことも。来客があれば、あわてて片づけなければなりません。
とはいえ、建てる予定の家は、延床面積は26坪とコンパクト。独立したランドリールームをつくるのは難しい…。
そこで、独立したランドリースペースは諦めて、「部屋干しスペースを洗濯機の近くに配置して、効率的に家事ができる間取り」の家づくりをすることにしました。
「脱衣+洗濯+部屋干し+簡易収納」を1.5畳の空間で
わが家のおよその間取りは、以下のようになっています。
1階:LDK、浴室、トイレ、洗面所、脱衣所(兼、洗濯スペース)
2階:主寝室、子ども部屋
今回の話のメインとなる洗濯スペースは、1階にあります。
室に隣接する洗濯スペースを兼ねた洗面脱衣所の広さは、約2.6畳です。そのうち、「脱衣+洗濯+部屋干し+簡易収納のスペース」は、極小の1.5畳。
簡易収納スペースには、家族みんなの「シーズン中に着る普段着」「入浴後に身につける下着」を収めています。
子どもが男の子の3人家族だったので、この極小プランでやりくりできています(広くすることもできたが、その分、ほかの部屋は当然狭くなる)。もしも、女の子がいたら、将来的に服の量が増えるはず。ここまで思い切った極小プランにできなかったでしょう。
汚れ物を動くことなく洗濯機に
わが家の簡易収納システムは、収納ボックス(上写真)とDIYした収納ラック、ハンガーラックからなります。この収納ボックスの上に洗濯カゴを。こちらに、洗濯待ちの服を一時置きしています。
このカゴから洗濯機まではわずか2歩。ほぼ動くことなく、洗濯機に汚れ物を放り込むことができます。
洗濯機から洋服を出して、干すまでがラク
物干しスペースは、洗面脱衣所の天井になります。家づくりの際、天井にホスクリーンと物干しワイヤーを設置しました。このホスクリーンに、ピンチをつるしています。
わが家は共働きなので、洗濯物は100%部屋干し。洗濯機は夜に回して、夜に干しています。
乾き具合はというと…。夏は湿気があるので、干した時間が遅いときは、朝起きても乾いていないことがありました。しかし、衣類乾燥除湿機で除湿機能をフルに使えば問題なし。
また冬場は逆に、空気が乾燥しているので、除湿機能を使わず送風機能のみで、朝には乾いていることが多いです。
干したあとは、移動することなく乾いた洗濯物を、杉材の端材でDIYした収納棚にとりあえず一時置き。必要なものは、手があいたときに、たたむことにしています。
普段は、服にアイロンをかけることがないため、DIYの収納スペースに置くだけでことたりています。ただし、子ども服に関しては、収納ボックスに入れることに。
ハンガーラックには、おもに上着類をかけています(DIYの収納棚から移動させることもあれば、乾いたら直接、物干しから移動させることもあり)。上着は各自2着、ズボンは1着まで、ここにかけていいルールとしています。
将来、子どもが中学生になり、制服をかけるようになると、おそらくこのハンガーラックでは服をかける場所がたりなくなりそう。