調理スペースやシンクが壁面から離れ、「島」のように独立してレイアウトされたアイランドキッチン。ハウスメーカーで家を建てて1年半の日刊住まいライターが、採用した感想を語ります。見た目、開放的であることのメリット、冷蔵庫へのアクセス、ゴミや汚れた皿を放置しないため2つの工夫…。詳しくレポートします。
すべての画像を見る(全7枚)開放感があって、コミュニケーションもしやすい
30代夫婦と小さな女の子という家族構成の筆者。1年半前にハウスメーカーで家を建てました。
家づくりを始めた当初から、「ダイニングやリビングと一体感があり、おしゃれなアイランドキッチン」に憧れがありました。そこで、約18畳のLDKに、7畳ほどのダイニングキッチンのスペースをとり、アイランドキッチンを配置することに。
以前住んでいた家は、シンク、コンロ、作業スペースなど、キッチンのワークトップがダイニングからは見えませんでした。現在住む家のアイランドキッチンは、ワークトップを隠す壁がなく、アイランドキッチンの背面まで視線が抜けて、とてもすっきり感じます。
ただし、それ自体はいいのですが、裏を返せば「丸見え」ともいえます。そのため、カップボードや壁に設置した棚に置くものは、ある程度見栄えのよいものを選ぶ必要が生じました。また、こまめな整理や掃除もしなければなりません。
キッチンに立つと、横づけしたダイニングと向かいにあるリビングの様子がすべて見渡せます。
1歳の娘を遊ばせながら安心して調理をしたり、リビングのテレビを観ながら作業をしたり。同時並行できるので効率がアップ、また、楽しみながら家事ができます。
わが家のダイニングはキッチンに横づけしているので、将来長女がここで学習をする際にも、大人とコミュニケーションがしやすそう。また来客時も、台所仕事をしながら、ゲストをもてなしやすいレイアウトといえます。
動線が2つだと、冷蔵庫へのアクセスがラク
アイランドキッチンには、キッチンの両端に通路があり、動線が2つあります(わが家の場合だと、ダイニングテーブルがある方と写真右に映る壁の方)。回遊性が確保されているので、移動がしやすい特徴があります。
筆者の家でとくに便利と感じるのが、冷蔵庫へのアクセス。というのも、わが家ではキッチンのいちばん奥に冷蔵庫を配置しているからです。動線が2つあるので、リビングから直接アクセスすることもOK。
冷蔵庫へのアクセスが便利だと、小さな子どもや来客に飲み物や調味料を出したり、買い物した商品を冷蔵庫に入れたりするのがスムーズになります。
じつは、以前住んでいた家でも、キッチンのいちばん奥に冷蔵庫を配置していました。しかし、動線が1つだったので、キッチンで妻が料理しているときは面倒が。「後ろ通るね」と言いながら、お互いがぶつからないように気をつけて、冷蔵庫にものを取りにいく必要がありました。
一方、今のアイランドキッチンでは、相手のいない動線から冷蔵庫へアクセスすればよいので、調理のジャマになりません。お互いにストレスを感じることもなし。
もっとも、通路を確保するためには、キッチンスペースを広くしなければなりません。使える床面積とのバランスを考えながら、アイランドキッチン採用の可否を決める必要があります(たとえば、コンパクトなアイランドキッチンにする。あるいは、動線を1つあきらめて、片側だけ壁に設置しているタイプのペニンシュラ型にするなど)。