眺望を楽しむために、屋根をルーフバルコニーに変更
すべての画像を見る(全20枚)ゆったりとした庭を持つH邸。プランナーからは、庭先にデッキを張り、バーベキューなどを楽しんではどうか、という提案もあったそう。
しかし、「小さい頃、庭でよくバーベキューをしていたのですが、蚊がすごくて(笑)。それを思い出すとちょっと躊躇してしまって」(妻)。それを聞いてプランナーが提案したのは、2階リビング併設のルーフバルコニーを新設すること。
「仕事場にあてた1階の東側は、離れのように飛び出しているので、その屋根部分をルーフバルコニーにできますよ、と。これも驚きでした。仕事場の屋根をルーフバルコニーにすれば、2階のリビングとつなげられるし、高台ならではの眺望も楽しめる。ぜひ、とお願いしました」(夫妻)。
ルーフバルコニーは、室内を延長させたアウトドアリビング風の趣き。塀がバルコニーを四角く囲み、外観もすっきりとモダンに変わりました。「リビングとの行き来もしやすく、より広々と感じられるようになりました。夏はプール遊びに大活躍。子どもたちの遊ぶ姿をリビングから見守ることができて安心です」(夫)。
新築並みの性能を確保、長く安心して暮らせる家に
「とにかく寒かった」とかつての実家の冬を思い出す夫妻。断熱性向上のため、サッシの交換や断熱材の充填など、断熱改修は不可欠でした。ただ、それらをすべて予算内に収めることは難しく、工事をしていた当時(平成27年度)施行された「住宅省エネリノベーション促進事業費補助金」制度を活用。
これは性能アップさせたい部位を選んで、組み合わせる内容の補助金制度です。H邸のように1階と2階を使い分ける住宅にはうってつけでした。
「家族が暮らす2階に絞って性能を上げ、補助金を活用。工事費を抑えられました(夫)
また、耐震性アップも必須。耐震工事は建物の強度を上げるだけでなく、「質の高い住宅」の評価につながり、贈与税の非課税枠拡大措置が利用可能に。
「両親からの資金提供を受けやすく、そのおかげで資金面もスムーズに運びました」と夫妻。
オリジナルの食器棚、ドアなど既存のよいものは残す
以前使っていた食器棚は造作したもので、丁寧につくられています。
「母が大切に使っていたものなので、ゲストルーム兼宴会場として使っている1階のキッチンにそのまま残しました」(妻)。
このほか、ガラス入りの凝ったデザインのドアや、母のピアノ教室で使っていた防音仕様の窓なども大切に残して再利用。
「窓は2階廊下の壁に2か所設置しました。以前の家で使われていた良質なものをうまく残せてよかったです」(夫妻)
母が使っていた食器棚は、位置を変えずそのまま残し、夫妻が旅先で買ったコーヒーカップなどを収納しています。