長年、夫がもともと家事をしないタイプだとしたら、年をとってから変わるのは難しいでしょうか。そう思いがちですが、ちょっとの行動で変わっていくことを実感したのが、ブロガーで整理収納アドバイザーの原田さよさん。『50代はやめどき、捨てどき、楽しみどき』(扶桑社刊)では、そんな夫を変えたエピソードについてつづられています。

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家事をする夫
伝え方、行動で夫が家事をするように(※写真はイメージです。以下同)
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家事をしなかった夫が変わったきっかけ

夫とは大学生のころに知り合って、4年つき合ったあと、結婚しました。私とは対照的。優しくおおらかで、もともとマメな人です。料理やゴミ出しなどは、「頼めば」してくれる人でした。息子に障害があったことや、私が入院したり関節リウマチを発病したりということもあって、協力してくれた部分もあったと思います。

●夫に家事をしてもらうためにしたこと

ただ、欲を言えば「頼まなくても」家事を日常に組み込んでもらいたい。いきなり家事を担ってもらうのは嫌がられるかと思い、まずは夫の立場になって、次のようにしてみました。自分なら、こうしてほしいこと、されたくないことを考えて。
・夫のやり方に、ケチをつけない
・「どこまでしてほしいか」「何時までにしてほしいか」を最初に伝える
・どんな小さなことでも、必ず「ありがとう」と言い、よかったところを褒める
・夫が欲しがる道具を買う
・夫が家事をしやすいような収納に変える

夫のやり方にケチをつけるつもりなんて、まったくありませんでした。でも見ていてじれったくなり、つい、よけいなひと言が出て、夫のやる気を削いでしまったことも。そこで早めに改善、考え直しました。

●具体的に伝えること

まず、結果を見て「もっとこうしてほしい」というのではなく、最初から「どこまでしてほしいか、何時までに終えてほしいか」を具体的に伝えるようにしました。
たとえば、ゴミ出し。燃えるゴミの日は、キッチンだけでなく自分の部屋のゴミも一緒に出してほしい。朝の8時までに必ず持っていってほしい。指定ゴミ袋に名前を書くのを忘れると持っていってもらえないので気をつけてほしい。この3つだけ伝えました。これは、すぐやってくれるようになりました。

そこで次は、「ゴミを捨てたあとは、新しいゴミ袋をゴミ箱にかけてほしい」と頼んでみました。夫が覚えやすいよう、次のゴミ袋が入っている引き出し部分を写真に撮ってLINE で送って。こうしておくと、夫に何度もゴミ袋の場所を確認されずにすみますから。これも、すぐやってくれるようになりました。
正直言って、私がしたほうが早いとも思います。でもやっぱりゴミ出ししてもらえると助かります。それに、今これに慣れておいてくれると、私にもし何かあったとき、夫も困らないと思うのです。