静岡県沼津市は、全国でも有数の干物生産量を誇るまち。また、日本一深い湾である駿河湾は、深海魚も有名で魚介の宝庫といわれています。そんな沼津自慢の水産物を活かしたご当地グルメ「沼津小判めし」をご紹介。レシピ考案者の五十嵐ゆう子さんにお話を伺いました。

脂ののったアジの干物とやわらかくて味の濃い本エビを使った「沼津小判めし」

小判めし

沼津小判めしは、沼津市代表を決める「Sea級グルメレシピコンテスト」にて最優秀賞に選ばれたSea級グルメ。小判型のご飯の上にアジの干物と深海でとれた本エビをのせ、味付けには戸田塩を使っている沼津ならではご当地食です。

Sea級グルメとは地元の水産物を活かしたみなと自慢のグルメのこと。沼津市では、2023年10月28日・29日に全国のみなとからSea級グルメが集まり、その年のNo.1を決めるグルメイベント「第14回みなとオアシスSea級グルメ全国大会in沼津」が沼津港で開催されます。沼津小判めしは、その大会に出品されます。

●アジの干物と本エビの「沼津小判めし」

小判めし
手前から/アジの小判めし、本エビの小判めし

材料(8個/4人分)

  • アジの干物 1枚(120g 正味65g)
  • 本エビ 3~5尾(正味70g)
  • 温かいご飯 600g
  • ニンニク 3かけ(30g)
  • 牛乳 適量
  • 卵黄 1個分
  • 削り節 1パック(1.8g)
  • エビパウダー 大さじ1
  • 焼きのり 少し
  • オリーブオイル 大さじ3
  • 戸田塩 適量
  • 塩 少し
  • 酒 少し
  • しょうゆ(好みで) 少し

【つくり方】

(1) ニンニクは2ミリの厚さに輪切りにして耐熱容器に入れ、ひたひたの牛乳につけて電子レンジ(600W)で1分ほどほっくりするまで加熱し、ニンニクだけ取り出す。

作り方1

(2) アジの小判めしをつくる。アジの干物をグリルで焼き、骨を除いてほぐす。ボウルにほぐしたアジの干物、(1)の1/2を入れてフォークの背などでつぶす。

 

(3) 熱したフライパンに(2)とオリーブオイル大さじ3を入れ、弱火で2分加熱し戸田塩で味をととのえる。※電子レンジの場合は、耐熱容器に材料を入れて、600Wで20秒ほど加熱し、戸田塩で味をととのえる。

作り方3

(4) 削り節はパックごともんで細かくする。ボウルにご飯1/2と削り節、戸田塩をひとつまみ入れ、よく混ぜる。4等分して小判型に整え、割り箸などに刺す。刺した割り箸にアルミ箔を巻く。グリルまたはトースターで両面を軽く焼いたら、表面に(3)をのせて、焼き色がつくまで焼く。

作り方4

(5) 本エビの小判めしをつくる。たっぷりの湯を沸かして塩と酒を入れ、本エビを丸ごと入れる。ひと煮立ちしたら本エビをザルに取り、粗熱が取れたら身だけ取り出して荒く刻む。ボウルに刻んだ本エビ、残りの(1)を入れてフォークの背などでつぶす。

 

(6) 熱したフライパンに(5)とオリーブオイル大さじ3を入れ、弱火で2分加熱し戸田塩で味をととのえる。※電子レンジの場合は、耐熱容器に材料を入れて、600Wで20秒ほど加熱し、戸田塩で味をととのえる。

作り方6

(7) ボウルに残りのご飯とエビパウダー、塩を入れて混ぜ、熱いうちに卵黄を入れてよく混ぜる。4等分して小判型に整え、割り箸などに刺す、刺した割り箸にアルミ箔を巻く。グリルまたはトースターで両面を軽く焼いたら、表面に(6)をのせて、焼き色がつくまで焼く。

 

(8) 焼き色のついた(4)(7)に、しょうゆをたらし刻んだ焼きのりを散らす。

「沼津小判めし」は4人の子どもを育てるママが考案

五十嵐さん
沼津小判めし考案者の五十嵐ゆう子さん

「沼津小判めし」を考案した五十嵐さんは、お子さんが4人いて日々ご飯づくりに追われているママ。いくつものレシピコンテストに応募をし、テレビの料理番組に出演したり、考案したレシピが高速道路のサービスエリアのメニューに採用されたこともある料理好きです。

「夫の実家が干物屋さんを営んでいるので、沼津のアジの干物のおいしさをぜひ伝えたい! と思って。本エビは駿河湾ならではの深海魚で、ほかのエビと違ってやわらかいのが特長。また調味料に使った戸田塩(へだしお)も、沼津の特産品で、とっても味がまろやかなんです。どれも沼津を代表する自慢の食材なので、たくさんの人に知ってほしいです」

干物写真

「沼津のアジの干物は肉厚で脂がのっているので、シンプルに焼いて食べるのがとにかくおいしい」と、五十嵐さん。また冷凍された本エビは流水で10分程度解凍し、お刺身にしたりエビフライにしたり、殻はみそ汁にすると絶品のだしに。そして、戸田塩は伝統製法による手づくりの自然海塩で、添加物ゼロ、ミネラルがたっぷり。塩むすびにもおすすめだそう。

「アジは、骨をていねいに取ることがポイント。干物によって塩分が異なるので、塩の分量は味見をしながら調整してくださいね。食べやすいよう、焼きおにぎりにしました。小判型にしたのは縁起がいいかなと思って(笑)。海を眺め、歩きながら手軽に食べてほしいです」

沼津小判めしが出品!「~みなとの“おいSea”を一足先に~ Sea級グルメフェスタin沼津2023」が開催

沼津小判めしは、「Sea級グルメ全国大会in沼津」に先駆けて2023年2月4日に開催される「~みなとの“おいSea”を一足先に~ Sea級グルメフェスタin沼津2023」で食べられます。

Sea級グルメフェスタin沼津
過去の全国大会の様子

沼津港で開催されるこのイベントでは、静岡県内を中心に各みなとイチオシのご当地「Sea級グルメ」が全国大会より一足先に集まります。沼津港は、人気飲食店「まるが港食堂」が全国大会仕様にアレンジした「沼津小判めし」を出品。オリジナルとは一味違う自慢の一品を味わえるチャンスです!

沼津写真
沼津港では食べ歩きや買い物のほか、セリや展望台の見学なども楽しめる

開催地の沼津港は、干物などの水産物が安く購入できる商店街や、新鮮な海の幸がいただける飲食店街があり観光も楽しめます。飲食やお土産探しやアミューズメントが楽しめる複合施設『港八十三番地』、360度のパノラマが見られる大型展望水門『びゅうお』、早朝なら沼津魚市場INOでセリの見学もできます。この機会にぜひ、足を運んでみては。

 地注目のご当グルメ「沼津小判めし」をつくってみた! レポートはこちら

提供/沼津市