ハウスメーカーでの家づくりの際、1階のすべての扉に、引き戸を採用した日刊住まいライター。「開閉でジャマにならない」「閉めるときの音が静か」「室内温度の調整がしやすい」「ロボット掃除機が使いやすい」といいことずくめの間取りに満足しています。とくに1階は、LDKや水回りなど家族の共有スペースを集約させたので、その恩恵をいっそう感じることに。その便利な仕組みについて語ります。
すべての画像を見る(全6枚)1階フロアをすべて引き戸にしたわが家の間取り
夫婦ふたりに3人の子ども(長女8歳、長男6歳、二女4歳)という家族構成の筆者。2年前に、ハウスメーカーで2階建ての家を建てました。ちなみに、間取りは以下のように。
1階 LDK、洗面室、脱衣所、浴室、ウォークインクローゼット
2階 子ども部屋、寝室、書斎
間取りを検討する際は、1階のドアをすべて引き戸にすることにしました。というのも、以下のようなメリットがあると考えたからです。
・開閉の際、扉がジャマにならない
・閉めるときの音が静か
・あけ放せば、1台の空調機器でも快適な温度に調整しやすい
・お掃除ロボットが使いやすく、日々の掃除がラクに
実際に2年間暮らしてみて、ワンフロアすべて引き戸にしたことに、筆者はとても満足しています。メリットとデメリット両面から紹介していきましょう。
開閉の際、扉がジャマにならない
開き戸に比べ、引き戸はあけ閉めで扉がジャマにならないのがメリットです。たとえば、細い廊下に向かい合って扉を設置しても、互いに干渉することがありません(ただし設置には、引き戸を収めるために、その戸と同じ幅の壁や空間を確保する必要がある)。
こちらは筆者宅のトイレの扉(手前)と、洗面室の扉(奥)。双方の位置が近いため、もし開き戸だったら、同時にあいたときに干渉したり、廊下をふさいだりしたことでしょう。加えて、突然開く扉に家族がぶつかってしまう可能性もあります。
しかし、引き戸であれば、そういった心配は不要。
ソフトクローズ機能で、閉めるときの音が静か
わが家のすべての引き戸には、ソフトクローズ機能がついています。おかげで、扉は閉まる直前に減速。閉まる際に、音がほとんどしません。
ちなみに、2階にある居室はすべて開き戸を採用しています。開き戸は「閉めるときのバタンという音が怖くてイヤ」という子どもたち。そのため、扉をあけっ放しにすることもしばしばです。しかし、1階の引き戸は音がしないため、子どもたちもしっかり扉を閉めてくれます。
開き戸しかなかった以前の住まいでは、寝ている子どもたちがドアのあけ閉めの音で起きてしまう、という経験もありました。とくに、生後間もない赤ちゃんの時期は、とても音に敏感。やっと寝かしつけて、細心の注意を払いながらドアを閉めたのに、その小さな音で起こしてしまう、ということもありました。
あけ閉めの音が静かな引き戸のフロアで、その時期に子育てをしていたら…。寝かしつけは、もう少しラクにできたかもしれません。
1台の空調機器でも快適な温度に調整しやすい
あけ放しておいても扉がジャマになりにくい引き戸。ワンフロアすべてに採用したことで、あけ放していると、1階の空間がつながります。おかげで、1台の空調機器でワンフロアがすべて快適な温度になりやすいと感じます。
唯一閉めているのはトイレの扉。なので冬場は、トイレに入った子どもが「トイレだけ寒い!」と言っています。
お掃除ロボットが使いやすく、日々の掃除がラクに
お掃除ロボットがくまなく掃除をしてくれるのも、ワンフロアすべて引き戸にしたから。
わが家は、平日の朝、仕事に出かけたあとに、お掃除ロボットが稼働する設定にしています。帰宅時にはワンフロアすべての床掃除が完了。そのため、週末に不十分なところだけ、掃除を追加すればOK。日々の掃除がラクで、とても助かっています。