少し珍しい「正方形LDK」という間取り。100件以上の事例を見学、「長方形」「L型」のLDKにはしっくりとこなかった日刊住まいライターが採用して、家づくりをしたところ、その使い勝手に大満足という結果に。「開放的に見える」「会話しやすい」「窓からの光が有効に使える」と感じています。詳しくレポート。

リビング・ダイニング・キッチン・畳コーナーが「田」の字に並ぶ筆者の家の間取り
リビング・ダイニング・キッチン・畳スペースが「田」の字に並ぶ
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平屋の家にゆったりとした正方形のLDKを採用

ハウスメーカーで平屋を建てた家に暮らす、30代、夫婦ふたり暮らしの筆者。採用した「正方形のLDK」は、約23畳の広さです。キッチンとダイニングが隣合わせに。その向かいにリビングと畳スペースがあります。

LDKからは、ほぼすべての部屋に直接行ける動線。玄関や寝室はもちろんのこと、洗面所やファミリークローゼットにもつながっています。

 

長方形、L字型のタイプと比べて正方形LDKは広く見える

正方形にレイアウトされたLDK

間取り決めには、じつはとても悩みました。リサーチや勉強を兼ねて、筆者は100件以上モデルハウスや完成見学会を訪問。この経験で気づいたのは、いわゆる「長方形」「L型」の形をしたLDKが多いな、ということ。

「L型」は部屋全体が見えないので、同じ床面積で比べると、どうしても狭く見える印象。一方、「長方形」のタイプは横幅が狭くなってしまうのが気になり、「広い」というより、「長い」という印象。どちらも、筆者にはしっくりときません。

そんなとき、とある新しいモデルハウスで出会ったのが正方形のLDK。開放感があって同じ床面積でも、第一印象がとにかく広いと感じました。

 

正方形にすることで畳スペースがつくれた

畳スペース

LDKの形は、正方形にしよう。そう決めてからは、一気に間取り計画が進みました。正方形LDKを「田」の字で構成しようとすると、リビング・ダイニング・キッチンのほかに、もうひとつスペースがあります。和室も欲しいと思っていたわが家は、オープンの畳スペースをつくることに。

 

畳スペースから見たLDK全体

実際に住んでみて、この畳スペースを採用にとても満足。視線の先にリビングがあるので、テレビを観ながら、ストレッチやエクササイズをして体を動かすことも。和モダンでおしゃれな雰囲気の大型つり収納も設置してあり、寝具や衣服の収納ができて便利。

畳スペースは、縦格子や垂れ壁をつけ、壁紙もLDKとは変えています。ここだけ雰囲気が異なるので、「田」の字のひとつの空間にいながら、いろんな気分を味わえるのもうれしいところ。

 

全体を見渡せて、コミュニケーションしやすい

キッチンから見た全体

正方形LDKのメリットは、LDKのどこにいても家族とコミュニケーションがとれること。全体が広々と見えますが、同じ面積の「長方形」「L型」と異なり、どこにいても家族の距離が意外と近くなるように思います。

たとえば、筆者が仕事で遅くなってダイニングでひとり夕食を食べるシチュエーションで。ソファーでくつろいでいる妻と、自然に会話ができます。

わが家にはまだ子どもがいませんが、妻も「畳スペースで遊ぶ子どもをキッチンで家事をしながら見守れるのはうれしい」と楽しみにしています。