手元が明るいキッチンにすれば、気持ちよく調理ができます。ここでは、「壁づけ+スリット窓」の事例と、「Ⅱ型+壁面を全面ガラス」にした2つのキッチン事例を紹介。合わせて、キッチンがすっきり見える収納の工夫も。自然光を取り込んだキッチンは、コンパクトでも狭さを感じません。ぜひ参考に。

LDK全景
スリット窓を取りつけて、料理に集中しつつも外の空気が感じられるキッチンに
すべての画像を見る(全11枚)

CASE1.コンパクトでも広い作業スペース、収納も豊富

キッチン全景
LDは床座でもくつろぐため、キッチンの床を低くして、目線を下げつつ圧迫感をなくしています

●Hさんの家 東京都 設計/石井秀樹建築設計事務所 撮影/松井 進

H邸のキッチンは、LDとつながりつつ、適度に独立性を持たせたセミオープン。「料理に集中したいのでキッチンは壁づけ。リビングからは内部が見えないようにしてもらいました」(妻)。

壁面にはスリット窓を取りつけて、料理に集中しつつも外の空気が感じられる空間に。コンロは壁側なので換気扇も露出せず、すっきりした印象になりました。LD側には食器収納などを備えたカウンターを設置。天板は壁を立ち上げたので、作業をしていても手元が見えません。

「食材を広げられるのもうれしいです」と妻。食品や冷蔵庫、そのほかの家電などをパントリーに収めることで、コンパクトながら機能的で美しいキッチンを実現しています。

 

ワークトップ

狭さをカバーするため、ワークトップの奥行きは深めに設定。奥にボウルを置いても、手前側でゆったり作業ができるそう。

 

LD側のカウンターには照明がついている

LD側のカウンターは照明つき。手元を隠しつつ、照明で細かい作業もラクラク。

 

パントリーの前にある家電用の棚

パントリーには、手前側に家電用の棚を造作し、反対側に冷蔵庫を設置。引き戸を開けておけば調理もはかどります。