今、リノベーションの現場でクラアントに提案することの多い建材&設備について、リノベーション会社「FILE」の代表・石川敬子さんに聞きました。キッチン、サニタリー関連、照明…さまざまな製品をピックアップ。インテリアとしても魅力的で家事も楽しくなるアイテムばかりです。
すべての画像を見る(全13枚)KitchenEquipment:気になるキッチン設備
●スウェーデンのASKO社の食洗機
スウェーデンのASKOのものを採用することがほとんど。カゴのつくりが巧みでさまざまな種類と形の食器を収めやすく、排水部分の掃除の手間が少なくてすむのも特徴。
汚れ落ちに関しては、社内であれこれ実験しました。お餅や納豆でベトついた食器や、1日おいて乾かした卵かけご飯の茶碗が、下洗いしないできれいに洗い上がるのは、やはりスゴイ!
●提案すると必ず喜ばれるバキュームドロワー
提案すると必ず喜ばれるのがバキュームドロワー。食材を真空パックできるので、新鮮な状態で保管できます。
また、肉や魚を調味料といっしょに仕込んでおけば短時間で味がしみ込み、食事の支度にかかる時間を短くできるメリットも。ビン詰めや液体を真空にすることも可能。弊社がよく採用するのはASKOのビルトインタイプです。
●ASKO社の庫内が広いスチームオーブン
いくつかのメーカーから出ていますが、ASKO製は庫内が広く、スチーマー機能の蒸気がきめ細かくて優秀。たとえば枝豆などをバサッと入れるだけでおいしく蒸し上げてくれます。
電子レンジ代わりになるので省スペースにも。鶏ハムなどもジューシーに仕上がります。多少調理時間はかかりますが、機能がシンプルで、食材をおいしくしてくれるところがいいですね。
●ドアを開けずに氷や冷水を取り出せるビルトイン冷蔵庫
アメリカのアマナ製のものをおすすめすることが多いです。魅力のひとつがカスタムディスペンサー。冷蔵庫のドアを開けずに氷や冷水を取り出せる機能で、家飲みなどに重宝すること間違いなし。
また、カウンター下にASKOの幅600㎜の台下冷蔵庫を2台並べて置くケースなども。カウンター下の空間を有効活用でき、冷蔵庫の圧迫感を抑えられます。
●調理作業がスムーズになる二槽式シンク
採用したお客さまに感想を聞くと、ほほとんどの方からシンクを二槽式にしてよかったと言われます。海外ではよくありますが、日本ではそれほど普及していません。
メーカーはコーラーを採用することが多いです。たとえば一方で食材や調理器具などを洗い、もう一方を水切りカゴとして使用。また、水を張ってなにかを冷やしたり野菜の水切りなどに使用するのも便利です。
SanitaryEquipment:洗面・浴室でおすすめの設備
●機能性とデザイン性を両立できるオーダーユニットバス
オーダーユニットバスとは、防水性などの機能はしっかり確保しつつ、好みの壁や床、天井の仕上げ材、バスタブ、シャワー、水栓などの設備機器類を組み合わせてつくり上げるバスルーム。
ユニットバスより費用はかかりますが、機能性とデザイン性を両立できるのが魅力。メーカーは、アステック、コーラー、アルティスなどを使い分けています。
●家事が効率よく運ぶドラム式洗濯機&乾燥機
スペースが許せばカウンターを設け、その下にASKOの洗濯機と乾燥機を2台並べて設置することが多いです。
一体型ではなく、それぞれ単機能のものを使うのは、そのほうが耐久性に優れていて故障が少ないから。また、洗濯物の多いお宅は、1回目を乾燥させながら2回目の洗濯ができるなど、家事が効率よく運ぶのもメリットといえます。
Material:足触りのよさでおすすめの床材
●ペットのいるお宅にもおすすめ!コルクフローリング
コルクフローリングも人気の床材。見た目はタイルのようですが、ほどよいやわらかさと温かみがあって、冬場もひんやりしないと好評です。また、素足でも気持ちがいい足触りも人気の理由。
すべりにくいため、ペットのいるお宅にもおすすめ。茶系だけでなくグレイッシュなカラーなどがあり、インテリアに合わせやすい点も気に入っています。
●音が静かなこともメリット!ウールサイザル
ちばん多く提案する床材がウールサイザルのカーペットで、私も長年愛用しています。カーペットは音が静かなのがメリットのひとつ。サイザル(麻)は耐久性に優れ、さらにウールとの混紡は足触りがよく、汚れがつきにくいのも魅力です。
メーカーはベルギーのタジベル社。海外は土足での生活が普通なので、耐久性と汚れにくさは折り紙つきです。