年末まで新居へ引っ越し予定…そんな人もいるのでは。スムーズに引っ越しするための極意を、転勤族の整理収納アドバイザー・戎谷洋子さんが体験談を交えて教えます。コストを下げるには、おさえておきたい5つのポイントが、引っ越し前後にあります。ぜひ、参考に!
すべての画像を見る(全6枚)引っ越しがわかった時点ではじめること
引っ越しは、じつは見積もり前が大切です。業者との具体的な打ち合わせが始まる前に、時間が許す限り、準備をするように筆者はしています。
1.家全体のものの数を減らす
まず、引っ越しが決まった時点から見積もり当日までに、ものを減らしておきます。なぜなら、引っ越しの金額は、「見積りの時点で家にあるものの大きさや量」で決まるからです。見積もり後にものを減らしても、あとで安くなることはありません。
筆者が見積もりに来た営業の方に聞いたところ、以下の項目で引っ越し料金が変わるとのことでした。
・引っ越しの日程
・トラックの大きさ
・作業員の人数
・搬入方法
・転居先までの距離
引っ越しの日程が、コストに与える影響は大きいです。とはいえ、日程は、いろいろな都合が絡み合って、自分の意志だけでは決められないもの。しかし、事前に自分だけでできることは結構あります。
筆者の場合は、ものの量とサイズをコンパクトにしておきます。引っ越しに必要なトラックのサイズや作業人数もコンパクトにするためです。また、小物や大型家具だけでなく、緩衝材を多く必要とする割れ物も、不用であれば見積もり前に手放しています。
2.引っ越し先で使う予定の大型家具は先に購入する
ただし、逆のケースも経験したので、紹介します。じつは、引っ越し先で使いたい大型家具の購入は、引っ越し前にすませておく方がいい場合も。
筆者は、新居に合わせて、テレビ台を大きなタイプに買い替えたことがあります。その際、「配達に加えて、商品を室内へ運び込む場合は、追加料金が発生する」とショップから言われました。新居のテレビの設置場所は2階。重くて、夫婦で運び込むのはちょっと不安です。
そこで、引っ越し業者に相談。すると「引っ越し当日までに、引っ越し元に届いていれば、引っ越し料金は変更しません。ほかの荷物と搬入します」とのこと。とても助かりました。
ただし、このケースは注意点があります。それは引っ越し業者に確認を取らなければならないということ。購入する家具によっては、トラックのサイズ変更が必要になります。相談しないまま購入してしまうと、予定のトラックに入らず運んでもらえない可能性も。必ず相談しましょう。
引っ越し業者の見積もり時にすること
次に、見積もり当日にできることをご紹介します。ポイントは、見積もりに来た営業担当者としっかりコミュニケーションを取ること。
自分の希望ははっきり伝えつつ、相手の事情に寄り添えると、大幅なコストダウンにつながることもあります。
3.引っ越し作業の開始日時は複数候補をあげる
営業担当者によれば、とくに春と秋の引っ越しシーズンは、指定する方が増えるそうです。そのためトラックも人員も不足し、引っ越し価格が上がってしまいます。
そこで、融通が利くわが家の場合、いくつか候補をあげるようにしています。さらに「いつを引っ越し日にすれば、安くなりますか?」と単刀直入に聞くようにも。
たとえば、今の賃貸に引っ越したのは、今年の4月29日。昭和の日で祝日です。このときは、こちらの候補日と引っ越し業者側の希望が合致した日を選びました。すると、3月末~4月中旬に引っ越す予定の見積もり価格より10万円も安くなりました。
4.段ボールや緩衝材は迷ったら多めにもらう
気をつけておきたいのは、段ボールや緩衝材などの資材をもらうときです。引っ越し業者によって対応が異なりますが、筆者が経験した流れでは、見積もりに来た営業担当者が、資材の必要数も見積もって、渡してくれました。
その際、筆者は不安を感じたら、多めにもらうようにしています。支給される枚数が決まっている場合もあるので、必ずしもうまくいくわけではありませんが、経験上、なんとかなることが多いようです。「割れものが多いので多めに欲しい」「余ったらお返しする」と伝えると、スムーズでした。
この交渉は、支給の話になったときにしておいたほうがよいようです。あとになって追加願いをしたところ、「追加には別料金がかかります」と告げられたことがありました。
※引っ越し業者によって対応は異なります。支給される資材については、業者のウェブのチェックもおすすめします