見栄えのするオープン棚を備えた、開放的な間取りのキッチンに。家族でワイワイとホットプレートを囲むため、床面にはコンセントを設置…。計画的にキッチンプランをしたつもりが、実際に暮らしてみると「こんなはずではなかった!」。そんな失敗事例を紹介します。掃除やメンテナンスの手間が少ないオープンな棚をキッチンにつくるには、素材にも気を配るなど、注意が必要です。一級建築士によるアドバイスも参考に。

キッチンに念願の見せる収納を実現
キッチンに念願の見せる収納を実現。インテリアとして楽しめるはずだったのに後悔
すべての画像を見る(全8枚)

イメージどおりのディスプレイ収納にうっとり!

オープンキッチン
写真はイメージです

結婚を機に、家を建てたTさん夫妻。なかでも妻がこだわったのが、オープンなLDKでした。

「憧れのアイランドキッチンを造作し、同じデザインで壁一面に背面収納をつくってもらいました。カトラリー用に一部を引き出しにしましたが、あとは床から天井までのオープン棚。ここにディスプレイ感覚で収納すれば、インテリアとして楽しめます!」。

 

床につけたコンセント
写真はイメージです

さらにダイニングは、ホットプレートを使うときにコードがジャマにならないよう、テーブル下の床にコンセントを設置しました。

 

ホコリがひどすぎて、結局扉をあとづけするハメに

出しっぱなしの食器
写真はイメージです

お気に入りの食器や調理器具を並べ、眺めて楽しく、使いやすい理想のキッチンに大満足。「でも、だんだんと気になることが…」と、妻は顔を曇らせます。

 

棚と食器
写真はイメージです

じつは、使用頻度の低いものにホコリがかぶり、気になると言うのです。「掃除が大変で、棚ごとにホコリよけの布をつるしたけれど、出し入れしにくいし、見た目も悪くて」と妻。

結局、オープン棚にはキッチンと同じデザインの扉を取りつけることに。「使いやすさを考えた結果、開き戸よりも割高な引き戸になってしまい、費用が予想外にかかりました」。

 

ホットプレート
写真はイメージです

さらに、想定に反してホットプレートは、もっぱら床座ができるリビングで使用。これならコンセントはリビングの床につければよかったと、大後悔。

「さすがに、床をはがして電気工事する費用までは出せなくて。延長コードでしのいでいますが、足をひっかけないかとヒヤヒヤです」。