アドバイス:オープン棚に使う素材にも注意を
すべての画像を見る(全8枚)オープンなLDKは、広々とした空間が気持ちいいですね。見せる収納も、自分らしい空間づくりができると人気です。しかし、散らかったままにしていると、目についてしまいがち。
Tさんが気になったように、掃除が大変だと感じている人も少なくないでしょう。ですから、「見せる、隠す」をうまく使い分けることが必要になってきます。一級建築士・大島健二さんが詳しく解説してくれました。
●大島さんのアドバイス
キッチンの収納は、「オープン、ガラスや木製の面材」などをうまく使い分ける必要があります。ファブリックはホコリの発生源でもあり、汚れを吸着させるので不向きです。
オープン棚は、流し台の下部など湿気がこもりがちな部分においては有効です。暗がりをつくらず、虫などの居場所をなくし、対面式であれば、ダイニング側からの見た目も気になりません。オープンなので逆に掃除もしやすくなります。
キッチンのホコリは蒸気化した油を含んでいるため、とても頑固な汚れとなるので、「オープン棚=容易に掃除ができる」ようにする必要があります。背面側に「見せる棚」を設けたい場合は、ガラスやポリカーボネートなどの掃除のしやすい透明素材を用い、目隠しが必要な部分は格子状の面材などを採用し、通気も可能なデザインにするといいでしょう。
コンセントの位置や数は、考え始めると増える一方。生活の変化に応じて、延長コードなどでうまく対応することも考えましょう。
●教えてくれた人:大島健二さん
一級建築士。OCM一級建築士事務所主宰。住宅から商業施設まで、和・洋・中の概念を超えたデザイン性の高い空間を提案している。『家づくり解剖図鑑]』『建てずに死ねるか!建築家住宅』『下町の名建築さんぽ』など著書も多い