外出自粛期間中、気になるのが運動不足。激しい運動ができないという人に、おすすめなのがヨガです。

東京都中央区にある総合病院、聖路加国際病院で、手術を受けた患者さんのリハビリとして行われている「メディカルヨガ」。
無理なく体力がつき、元気になると話題になっています。メディカルヨガのルールや基本姿勢、朝におすすめのポーズをご紹介します。

メディカルヨガ基本姿勢
メディカルヨガの方法とポイント
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聖路加国際病院のナースに教わる「メディカルヨガ」

●忙しい人ほど運動不足になりがち。メディカルヨガで心も体も元気に!

「メディカルヨガ」を考案したのは、看護師で、メディカルヨガインストラクターの鈴木陽子さん。

「メディカルヨガは、医学的な観点から見たヨガのメリットを、心身の健康のために取り入れたメソッド。普段あまり動かさない筋肉を動かすことで、柔軟性やバランス能力が向上し、体力がアップ。また、ゆったりとした呼吸を意識して行うので、自律神経が整い、ストレスが軽減。体に意識が向かい、体調管理もうまくなるといった効果もあります」

10のポーズをゆっくり行うだけなので、忙しい人や運動が苦手な人でも無理なく続けられます。

「ESSE世代の女性たちは、忙しさから運動不足になり、体力が低下している傾向にあります。普段は疲れていてなかなか運動できないという人こそ、メディカルヨガの習慣を少しだけ日常に取り入れることで、心と体が自然に整いますよ」

呼吸を意識する

●腹式呼吸をする

忙しい現代人は、呼吸が浅くなりがち。メディカルヨガでは深い呼吸を意識することで効果がアップし、自律神経のバランスが整います。

ポーズを行うときは、腹式呼吸を意識して。息を吸ったときにおなかが膨らみ、吐いたときにへこむように深く呼吸するのがポイントです。慣れないうちは、おなかに手を当てて練習してみて。

●鼻から吸って鼻から吐く

呼吸は、鼻呼吸で。鼻のフィルターを通すことで加湿され、菌やウイルスが直接体に入るのを防ぎます。鼻づまりなどで鼻呼吸がしづらいときは、口をすぼめてゆっくり呼吸してもOK。

●吸うことよりも吐くことに集中

呼吸はゆっくり行うことが大切。がんばってたくさん吸おうとするより、ゆっくり吐ききることを意識すると、次には自然に酸素が体内に入ってきて、無理なく、深い呼吸ができます。

基本の姿勢

メディカルヨガのポーズを始めるときは、次の2つの基本の姿勢からスタート。最初に姿勢をしっかり安定させてから行いましょう。

●安楽座(あんらくざ)

安楽座

座ったポーズを始めるときの基本姿勢。

安楽座横

左右のおしりの骨である坐ざ骨こつを床につけて両脚を開き、肩の力を抜いて背筋を伸ばします。

●立位

立位

立ったポーズを始めるときの基本姿勢。

立位の横

両足は腰幅に開いて足先を前に向け、下半身を安定させて背筋を真っすぐ伸ばします。

朝のヨガ

朝起きたら、体を開くポーズで心身をすっきり目覚めさせて一日をスタート! 体が覚醒し、動きが軽く、スムーズになるのを実感できるはずです。

●胸と背中を開く(3~5回行う)

背骨を前後に動かすことで体を中心からほぐし、しなやかな軸をつくります。背骨や肩甲骨回りの筋肉を刺激すると体が一気に温まり、眠っていた朝の体が覚醒! ゆっくりと呼吸のリズムに合わせて行いましょう。

(1) 息を吸いながら

背中を反らす

安楽座の姿勢をとり、頭の後ろで両手を組む。ゆっくりと息を吸いながら背中を反らして胸を開き、ひじを開いて肩甲骨を引き寄せる。

(2) 息を吐きながら

背中を丸める

息を吐きながら背中を丸めて背中を開く。骨盤はやや後傾させ、あごを引いて目線はおへそに。左右のひじを近づけて肩甲骨は外側に開く。

後ろから見たとき

後ろから見たときの図。(1)で左右の肩甲骨を引き寄せ、(2)で外に離していくようなイメージ。

※妊娠中やその可能性がある方、持病のある方は事前に医師と相談してください。また試してみて痛みや不調があるときは、すぐに中断してください。