暮らしのなかでは、予想外のことが起こるもの。妻や母だけが家事を担っていて、家のことをわかっている人がほかにいない…というご家庭は要注意。もしその人が急に家をあけることになったら、残された家族は家庭生活をきちんと送れるでしょうか?
「ものの持ち方」を見直すことで、スムーズな暮らし方を提案するサロンを主宰する本多メグさんに、「いつもの生活を送る」ための日頃の準備について教えていただきました。
家のことをいちばん把握している主婦が、もしも突然いなくなったら?
突然の病気やケガ、実家の家族の介護…。なにかしらの理由で、妻や母が突然、家をしばらくあけるという事態が発生することがあります。そんなとき、夫や子どもは、どこになにがあるのかわからず、銀行のお金がおろせない、連絡先がわからないなど、パニックになるかもしれません。
こうした事態を避けるための、5つのポイントをお伝えします。
●1.貴重品をひとまとめに。収納場所を家族に知らせておく
すべての画像を見る(全4枚)貴重品類とは、カード類、健康保険証、銀行の通帳や印鑑、生命保険や事故保険などの証書です。保険は担当者の連絡先も書いておくとよいでしょう。
置き場所は、机の引き出しや、収納棚などの手の届きやすい範囲にしておくのがおすすめ。カード類や健康保険証は使う頻度も多いため、取り出しやすさを重視します。書類はファイル一冊にまとめるなどすると、持ち運びも便利に。私は、重要書類は100円の透明ケースと、ファイル一冊に収めています。
そしてここからが大事。家族みんなで、収納場所を共有しましょう。
家から避難しなければならないという際にも、貴重品類をひとまとめにしておくと持ち出しがスムーズになるというメリットがあります。
●2.避難グッズの場所を伝える
玄関のそばに、避難袋を保管される方は多いと思います。もし、見えない場所にしまってある場合は、家族がすぐに取り出せるように、場所をあらかじめ伝えておきましょう。
●3.連絡先を一覧にしてコピーしておく
家族全員の携帯電話の番号、実家、職場、学校や幼稚園、近所の頼れる友人や親戚の方などの連絡先の一覧をつくっておきましょう。携帯電話がないので番号がわからない…という事態を防げます。
一覧はコピーし、貴重品置き場と、緊急時の避難袋に入れておくと、家族がバラバラになってもそれぞれ必要な情報をもつことができます。
●4.毎月のお金の引き落としを整理
公共料金や保険料金など、毎月の引き落としはすべてひとつの口座にまとめておくと、引き落としがされなかったなどのトラブルが起きにくくなります。入金先が1か所であれば、自分が不在でも家族が代行しやすいという利便性も。
〇〇銀行に5万、▲▲銀行に10万、そのほかに家賃やローンの振り込みも…。こんな複雑な状態では、お金を意図せず滞納して、迷惑をかけてしまうおそれがあります。
とくに、通信費は引き落としがされないと、すぐに通話が止められることも。家族が離れ離れになっているときに、携帯電話が使えなくなったらピンチ。万全にしておきましょう。
●5.家族に最低限の家事を教えておく
食事面は、外食やコンビニがあるので、さしあたりはなんとかなります。しかし、洗濯が滞ると着るものに困りますし、ゴミがたまればあっという間に家が荒れてしまいます。
自分がいないときでも家族が困らないために、最低限の家事を家族に教えておきましょう。
普段から家事の分担をしていれば、あらためて伝えなくてもよいですが、たとえば夫が家事にノータッチという家庭はご注意。やり方だけでも伝えてください。一度伝えれば、洗濯機のボタンを押し洗剤を入れるくらいはできるはず。
ゴミ出しの分別、ゴミ袋の場所、曜日なども、冷蔵庫などわかりやすいところにはっておきましょう。最低、燃えるゴミだけでも出してくれれば、悪臭が防げます。
5つのポイントをお伝えしました。自分がいなくても家族が困らないように準備をしておくと、家族も安心ですね。
いざというときに慌てないためにも、日頃から準備されることをおすすめします。