持続可能な社会をつくるための「SDGs」。2030年までの達成をゴールとした「持続的な開発目標」を指し、世界的に注目されています。一見難しそうに感じますが、じつは私たちの暮らしのなかに取り入れられることがたくさんあります。今回のテーマは「余りがちなコスメを最後まで使いきるアイデア」について。SDGsに詳しいフジテレビの木幡美子さんにつづってもらいました。
今こそ地球に優しい節約を。「もったいない精神」のススメ
最近、SDGsの認知度が急速に上がっています。その一方で、ややトレンドのように受け止められている感もあり、とりあえずアイコンをつけておけばいい、SDGsバッジを胸につけておけばOK、という“なんちゃってSDGs”も増えています。これを、「うわべだけ取りつくろう」という意味の英語、ホワイトウォッシュという言葉をもじって、「SDGsウォッシュ」と言います。
本気で社会を変えるには、「ウォッシュ」ではなく、それなりの「マインドチェンジ」が必要になります。
●ものを購入したら、まずは大事に使いきろう
現在の社会は、【大量生産⇒大量消費⇒大量廃棄】という、たくさんつくって、たくさん捨てる一方通行の無駄の多いシステムになっています。
すべての画像を見る(全6枚)これを、リフューズ(Refuseプラスプーン・レジ袋などを断る)、リデュース(Reduce減らす・多く買いすぎない)、リユース(Reuse再利用)、リサイクル(Recycle)という「4つのR」を実践することで、たくさんつくりすぎない→廃棄されるものが少ない循環型社会にしていかなければなりません。
そのためには、そもそも買いすぎない、買ったら大事に使う、それでも不要になったらリサイクルに回したり、アップサイクル(違うものに形を変えて使う)ことを心がけてほしいのです。といってもそんなに難しいことではなく、日本に昔からある“もったいない精神”を実践すればいいのです。
だれかに教えたい!余りがちなコスメを使いきる方法3つ
前回のこのコラムで、化粧品を使い切るためのアイディア第1弾をお伝えしましたが、今回はその第2弾。何度も言いますが、“セコっ!” ではなく“エコ”です!
●1:チューブ型化粧品の使いきりワザ
チューブに入ったクリームなど、みなさんはどのタイミングで捨てていますか?
私は、出づらくなったら下から3分の1くらいでカットして、まったくなくなるまで使い切っています。
なぜ3分の1かというと、上の部分をかぶせて重ね合わせるさせることで乾燥を防げるのと、下の部分に残っているクリームなどが取りやすいから。ただ、あまり早めに切りすぎると中身が乾燥してしまうので、もう内容物が出ない限界まで使いきってから切っています。
「それ、やってます!」という方も多いでしょう。でも、「押して出なくなったら捨てる!」と言う友人がいたので、「カットすると、まだ結構たくさん入っているよ!」と話したら、それ以来その友人は、切って最後まで使うようになったそうです。セコっ! と思われるかもしれませんが、勇気をもって「だれかに伝えること」は、意外と大事かもしれません。仲のよい人に言われると、意識が変わりますからね! これもSDGsです。
また、子どもは親の行動をよく見ていますので、身近な大人がやっていると、お子さんもまねをするでしょう。思い起こせば、私の母も切って残さず使っていました。そして、私の娘も…エコは伝承されるんですね。