30代の夫婦と2人の子どもの4人家族が暮らす平屋の住宅事例です。土間仕立ての玄関は、夫妻で手間をかけて育てているグリーンブース兼子どもたちの遊び場。そこからつながる内土間リビング、ダイニングキッチンが、それぞれの床レベルに少しだけ差をつけて、ワンルーム空間として広がります。そして家の真ん中には、バーベキューやアウトドア気分を満喫できる中庭デッキが。家族で楽しむ場所がたくさんある家です。
すべての画像を見る(全24枚)みんなで使えるスペースがあちこちにある平屋プラン
Mさんの家 群馬県 家族構成/夫30代 妻30代 長女8歳 長男4歳(※年齢は取材時のものです)
設計/小島光晴(小島光晴建築設計事務所)
この家のこだわりポイント
- 1.ゆったりとした平屋の家
2.ワンルームの広々LDK
3.家族で囲めるオープンキッチン
4.親子で楽しめる土間スペース
1.内と外の要素を持つ土間リビング
玄関の床と同じコンクリート仕上げの土間リビングは、くつろぎの場であるとともに、子どもたちにとっては「室内の庭」。雨の日は、ここで縄跳びやバスケットボールのドリブル練習をするそう。フレキシブルに使える空間です。
2.声も気配もわかるオープンLDK
家族の気配を常に感じながら、屋外への眺めも楽しめるようにと、家の中心にダイニングキッチンを配置しました。「家族が自然と集まれる、広々とした空間にしたかったんです」という夫妻の希望を実現した間取りです。
3.家族みんなで楽しむ趣味スペース
床にコンクリートを用いた土間仕上げの玄関は、夫妻で多肉植物や花を育てているグリーンブースでもあります。「いつの間にか、子どもたちも植物の世話をしてくれて、家族で趣味を共有するようになりました」と妻。
4.段差でゆるやかに分節したワンルーム
LDKは間仕切りのないワンルームですが、土間リビングとダイニングキッチンの間に段差を設けることで、一室空間をゆるやかにゾーニングしました。段差はベンチとしても活用できるため、思い思いに多様な使い方ができます。
5.2分割できるフレキシブルな間取り
敷地の南側に広がる田んぼの景色に向けて窓を設けたオープンスペース。現在は多目的スペースとして活用していますが、将来は、2つの子ども部屋として分割できるようにと柱を設け、左右対称の窓を設置しました。
6.親子で使えるパントリー兼図書室
キッチン横に設けたパントリーは、子どもたちの愛書を収める書庫も兼ねています。親が料理をしているときに、子どもたちがお気に入りの本を選んで…。棚は、市販の棚柱に余った床材を組み合わせてDIYし、可動式にしました。
7.1年を通して使える中庭デッキ
建物で囲ったプライベートな中庭デッキは、周囲の視線を気にせず過ごせる、私的なアウトドア空間。日差しが強い季節は、上部にキャンプ用のタープを張って適度に日差しを遮り、快適に過ごせるようにしています。
8.子ども専用ウォークインクーロゼット
「個室を持った子どもたちと自然に触れ合う機会が増えるように、そして個室が必要のない時期や育ったあとはフレキシブルに使えるように」と、設計者の小島光晴さんは子ども専用のウォークインクーロゼットを独立させました。