家の外観デザインを左右する屋根材、外壁材などの外装。最新のトレンドについて、メーカーの担当者に聞きました。安心して長く暮らしていくためには、見た目だけではなく、機能面や耐久性、メンテナンス性なども重要なポイントに。家づくりの参考にしてください。
すべての画像を見る(全6枚)Q1.最近のトレンド、ユーザーの購買傾向は?
A.外観トレンドは「シンプル志向が継続」。抗菌・抗ウイルスや耐候性の高い商品に注目集まる
住宅の外観トレンドは「シンプル志向が継続」(ケイミュー)としながら、「アクセントとして木目調や石柄、色はブルーやグレーが増加」(ケイミュー)、「外壁は色の張り分けがトレンド」(YKK AP)などの傾向も。
機能面では「耐候性の高いフッ素塗装」(YKK AP)、「抗菌・抗ウイルスや高い耐候性など、高機能・高性能の商品」(ケイミュー)が求められています。「脱炭素化の取り組みが加速し、住宅の高性能化の推進は不可欠のため、高性能住宅工法を提案」(LIXIL)との声も。
一方、「建主自らSNSで情報を集めて建材を指定するケースが増えており、当社でもインスタグラムやYouTubeでの情報発信を行っている」(アイジー工業)と、SNSの活用も欠かせないものになっています。
Q2.人気のアイテムやサービスは?
A.キーワードは素材感。デザインでは彫りが深く陰影がある柄が人気
素材としては、「金属外壁材のなかでも金属の質感が際立つ『ビレクト』が人気」(アイジー工業)、「セメント特有の質感を生かした『SOLIDO』や、金属や石などマテリアルそのものを表現した『フェイエルテ』が人気。共通するのは素材感」(ケイミュー)と、素材の持ち味が感じられる製品が売れているそう。
「カラーはモノトーンにアクセント色を採用したもの、デザインでは彫りが深く陰影がある柄が人気」(YKK AP)と、色や柄もシンプルでありながら個性を主張するものも好まれています。機能面では、耐候性の高いフッ素塗装「シャインウォール」(YKK AP)、汚れ防止+抗菌・抗ウイルス機能を備えた光触媒の壁「光セラ18」(ケイミュー)が好調。
●金属外壁材「ビレクト」(アイジー工業)
●フッ素塗装「シャインウォール」(YKK AP)
●窯業系内外装建材「SOLIDO typeM_LAP」(ケイミュー)
Q3.SDGsを意識したアイテムは?
A.CO2の削減にもつながる長期間メンテ不要の商品や、省エネ住宅へのリフォームを提案
外壁材では、「紫外線吸収剤を含んだ3層の表面塗装により長期にわたって色あせや日焼けから守り(40年品質)、再塗装で生じるCO2の排出削減に貢献。さらに光触媒により外壁に付着した排気ガスなどに含まれる有害な窒素酸化物(NOx)を無害なイオンに浄化する『光セラ18』が好評」(ケイミュー)とのこと。
長期間美しさを保つことは、コストだけでなくCO2の削減にもつながるようです。また、既存住宅の壁・天井・床の断熱性能を高め、さらに開口部断熱も組み合わせることで省エネ住宅に生まれ変わらせる「まるごと断熱リフォーム」(LIXIL)は、新築の高性能住宅のような温熱環境をリーズナブルに実現する高性能住宅工法として、新しい選択肢を提案しています。
●省エネな暮らしを実現する「まるごと断熱リフォーム」(LIXIL)