木の温もりあふれる空間で、家族みんなが毎日を楽しむ
すべての画像を見る(全33枚)キッチンの造作カウンターの一角に、妻専用のワークスペースを設置。「レシピを検索したり、子どもと一緒にPCを見たりと、家事の合間に使えるお気に入りスペースです」(妻)。
壁つけのカウンターとペニンシュラ型キッチンを組み合わせたⅡ列型キッチン。
「キッチンは絶対に木製にしたい」という妻の希望で、無垢材キッチンで人気のウッドワン「スイージー」を採用。「お手入れがラクなステンレスの天板も便利です」。
大型サイズのため、ゲストと一緒に調理を楽しめます。ダークグレーの壁は夫妻でDIY塗装しました。
要所の照明は、妻のチョイスでflameで統一。食卓に添えたのは、2灯式のペンダントライト「mesure」。食事の場であり、子どもたちの遊び場にもなるテーブルを、やさしい光で包み込みます。
左官仕上げの壁と天井が、自然光と照明の明かりをふんわりと反射して、やわらかな雰囲気を演出。木と黒アイアンを組み合わせた階段が、引き締め役となっています。
階段の木製手すりは、独特の削りあとを意匠とする、なぐり仕上げに。「アクセントとして、家のどこかに取り入れたいと思って」と、夫がこだわった部分のひとつ。日本伝統の技法をさり気なく取り入れたアイデアはお見事です。
スイッチやコンセントは、目立たないように徹底。なるべく下目に設置しつつ、壁の色と同一化するようにDIY塗装しました。
家の中も外も素材にこだわり、いつも心地よいと思える家に
土間仕上げの玄関。扉は木製、室内建具は引き戸にして天井まで、とこだわりました。
玄関から一直線に、キャンプ用品などを収める納戸、夫のワークルームが続きます。「玄関から裏庭までダイレクトに続くようにしたかったんです」と夫。妻も「土間仕上げなので、汚れてもふき掃除だけでOKなのでラクです」と大満足の間取りです。
洗面室はオープンに。「脱衣室とは分けたかった」という妻の強い希望です。洗面台を造作し、床にヘキサゴン形状のタイルを採用。写真右手にトイレ、左手に脱衣室と浴室があります。
仲よし兄弟の遊び場である2階のフリースペース。将来は寝室として使うことを予定しています。
1階の主寝室。壁際に家族全員で使うウォークインクローゼットをつくりました。可動式の棚と市販の衣装ケースを組み合わせた、可変性のある収納術で、いつまでも使いやすいように配慮。
素材重視の外観とともに、外構にもこだわった夫。塀はコンクリートに木目をつけるため、杉板本実型枠でつくり、シンボルツリーにはカマツカなどの植栽を配して彩りを添えました。
間取り図
Data
敷地面積/234.02㎡(70.92坪)
延床面積/125.75㎡(38.11坪)
1階/93.07㎡(28.20坪)
2階/32.68㎡(9.90坪)
用途地域/近隣商業地域
建ぺい率/80%
容積率/300%
構造/木造軸組工法
竣工/2020年9月
素材
[外部仕上げ]
屋根/ガルバリウム鋼板縦ハゼ葺き
外壁/ガルバリウム鋼板角波張り、左官仕上げ、レッドシダー縁甲板張り
[内部仕上げ]
1階 床/オーク挽板、一部タイル 壁/左官仕上げ、塗装、一部タイル 天井/左官仕上げ、チーク縁甲板張り、ラワン合板
2階 床/オーク挽板 壁/塗装 天井/左官仕上げ、塗装、ラワン合板
設備
厨房機器/ウッドワン
衛生機器/TOTO、BRAVAT
窓・サッシ/LIXIL、オリジナル(木製建具)
設計/玉木直人(GA設計事務所)
※情報は「住まいの設計2022年2月号」取材時のものです