●それでもアメリカは新型コロナとの共生に舵を切る

前述のとおり、乗務員不足で航空機の欠航が相次いでいるのと同様、ほかの業界やインフラにも影響が出始めています。アメリカでは、CDC(米疾病対策センター)のガイドラインに基づいて感染対策が取られていますが、オミクロン株の特性も考慮し、陽性者や陽性者との濃厚接触における隔離期間を短縮しました。

大人のワクチン接種
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陽性者と濃厚接触のあったワクチン未接種者は無症状であれば5日間の自宅待機後、5日間はマスク着用し、検査は任意。ブースター接種を終えている、あるいは2回目のワクチン接種から6カ月以内(ジョンソン・エンド・ジョンソンの場合は2カ月以内)で濃厚接触となった場合、無症状であれば自宅待機不要で10日間はマスクを着用、検査は任意となります。

学校は大学などを中心に再びリモートに戻すところが増えていますが、息子の通うシアトルの公立小学校は年が明けても、昨年9月から感染対策を徹底したうえで全面再開したばかりの対面授業を今のところ続けています。

同じクラスに児童や保護者の陽性者が出た場合も、とくに隔離や検査の要請などはなく、授業がリモートに切り替わるわけでもなく、「学校に来てください」とのこと。でも、子どもの送迎時に見かける保護者の数が目に見えて減っているのは気のせいでしょうか…?(汗)

ワクチンパスポート
アメリカのワクチンパスポート(ワクチン接種証明書)

ワクチンパスポート(ワクチン接種証明)提示が当たり前になった飲食店やフィットネスジム、娯楽施設なども、変わらずに営業を続けていますし、会食や旅行の自粛もとくにありません。

デルタ株の3~6倍の感染率とも言われるオミクロン株。最新の各調査で新型コロナ陽性者の再感染やワクチン接種者のブレイクスルー感染、さらに入院、死亡の割合も決して低くはないのですが、高くはないところが楽観ムードを生んでいるのかもしれません。

しかし、ついこの前まで無料でいつでも気軽にだれもが受けられたドライブスルーでの検査も、高まる需要に追いつかずに現在は制限がかけられ、薬局などで売られている家庭用検査キットはどこも売り切れ。症状があっても、検査ができる頃には時間が経ちすぎて、すでに無症状という人が多いのが現状です。

ワシントン州では、地元企業のアマゾン社と提携し、家庭用検査キットやKN-95マスクの無料配布も予定されています。ただ、数が増えているとはいえ、入院するくらい重症化する方は、ワクチン未接種、もしくは免疫不全など疾患のある方がほとんどという傾向は変わらないとのことなので、ワクチンがまったくの無力というわけではないようです。

「おもちが食べたかったなあ」と悲しむ息子。コロナ禍でなければ、年明けに小学校の日本語クラスでおもちを食べられたのだそう。お友達みんなと一緒に棚に置かれたままのしょうゆを眺めて終わったそうです。今年こそ、いろんな貴重な機会が失われませんように、と願って止みません。

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