近年の家づくりでは、敬遠されがちな和室。プラン次第では、フレキシブルで便利なスペースとして活用できます。新築の注文住宅に住む日刊住まいライターは、3畳小上がりの和室をつくったところ、これが大正解。くつろぎ空間としてはもちろん、隣接するリビングのものの収納場所として。さらには、簡易的なクローゼットとして利用。あれば将来、家族の介護の備えとしても安心だと感じています。

リビング横の3畳の小上がり和室
リビング横の3畳の小上がり和室。筆者の家では、さまざまなシーンで活躍
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床に壁にたっぷりの収納がある、和モダンな小上がり和室

3畳の小上がり和室の全景

筆者夫婦と子ども(3歳)の3人家族で暮らすわが家には、3畳の小上がり和室があります。1階リビングに隣接している小上がり和室は、1階床面から35cm上がった高さに畳面があり、腰かけるのにちょうどよい高さ。

畳面には、半畳の琉球畳が6枚敷いています。通常の畳とは違い、琉球畳には縁がないので、見た目は和室というより、和モダンの空間。

 

和室の小上がり下の収納

小上がり和室の下部分は収納スペースになっていて、大きな3つの引き出し収納があります。

 

和室の押し入れ

また、襖(ふすま)で仕切られた押し入れもあり、十分すぎるほどの収納スペースが確保されています。和室全体は、珪藻土の塗壁で仕上げられ、障子の地窓を設けるなど、和の要素をふんだんに取り入れました。

 

伝統的な和室でくつろぎたい!和室をつくった理由

●日本の和室文化を子どもに伝えたい!

筆者夫婦が、縁側や土間など、昔ながらの日本家屋に興味があったこと。加えて、子どもにも「日本文化である障子や襖のある和室という空間を知って欲しい」という思いがありました。

 

●リビングのソファ以外にくつろげる空間を確保

リビングには、ソファ以外にもくつろげる空間が欲しい。そんな要望を持ち、和室要素も取り入れたかった筆者は、以前見学会で見かけた、小上がり畳の空間を思い出しました。小上がり和室をリビング横に配置すれば、テレビがよく見え、ソファ以外にも腰かけるのにちょうどよく、寝転がることもできて最適だと思いました。

 

●家族の介護が必要になったときの備えに

筆者宅の1階には個室がありません。もし、この先家族のだれかが寝たきりになった場合、2階での介護は効率が悪く、切り離された空間に置き去りなのも気が引けます。小上がりの和室は、現状オープンなスペースですが、ロールスクリーンなどのあとづけも可能なので、閉じて個室として利用すれば、ゆくゆくは介護スペースなどにも利用できそうです。