豊かな自然があふれる町で、木の温もりを感じて暮らす
すべての画像を見る(全25枚)LDKは、床にオーク無垢材を使用し、壁は漆喰仕上げにして、五感に心地よい自然素材でまとめました。フランス製のダイニングテーブルとイスは、いずれもヴィンテージ。
南側に広がる庭に向けて、はき出し窓と腰高窓を設置。「庭の向こうに広がる周囲の眺めが、心地よさを生みにくいと感じたため、視線が抜けすぎないよう、大窓ではなくあえてサイズを絞りました」(設計した小嶋良一さん)。
キッチンは、「壁づけ+アイランド型」の作業台の2タイプを造作。レンジフードの存在感を弱めるため、コンロは壁づけ部分に設けました。タイル貼りの壁がモダンな雰囲気です。
キッチン側の作業台はオープン収納にして、電子レンジや炊飯器など生活感の出やすいものをしまいつつ、出し入れをスムーズに。写真正面に見える木製扉の奥は洗面室と浴室。調理と洗濯の動線をコンパクトにしました。
作業台のダイニング側は、食器収納に。作家ものの器はガラス扉で眺めて楽しみ、日常使いの食器は木製扉で隠しています。
妻お気に入りの、作家の手による食器。「静ひつな印象があり、ザラッとした質感のものが好みです」(妻)。
家族みんなが楽しめるデッキと庭がお気に入り
以前は、神奈川県の賃貸マンションで暮らしていた長堀さん夫妻。
「マンションでは、子どもたちが走ったり、大きな声を出したりすすたびに、隣や階下の方に迷惑がかかっているのでは、と気にしてしまって」(夫婦)
そんな悩みを解消し、子どもたちが毎日を楽しめる環境にしたいと考え、夫の実家がある千葉県流山市に新居を構えました。
住まいは、実家の敷地の一部を譲り受け、広い庭とデッキのある平屋に。間取りは、庭に面してLDKを配し、それを囲うように寝室と子ども部屋を配置するというシンプルプランです。
「将来、子どもたちが独立したあとのことを考えると、部屋数は必要最小限で十分かなと思いました」(夫)
LDKと子ども部屋は内装でつなげ、いつでも声が聞こえ、気配が分かるようにしました。「成長しても、子どもが自室に閉じこもらない環境が希望だったので、とても気に入っています」と妻はほほえみます。
庭で、テントを張ってキャンプをしたい。デッキは、バーベキューをしたりご飯を食べたりなど、多目的に使いたい…。そんな夫婦の希望をかなえた環境は、子どもたちもお気に入り。
「近くに公園がないので、庭とデッキは遊び場として大活躍しています。私も子どもたちと一緒に走り回ったりして(笑)」と妻。大人も子どもも、ストレスフリーな楽しい日々を謳歌する住まいを手にしました。
芝生の庭は、夫妻でお手入れに励み、きれいに整えられています。家の裏手にあったカリンを移植し、新たにサルスベリ、ヤマボウシ、ムクゲ、ミツバツツジ、オリーブなど多種多様なグリーンを植栽しました。
アイランド型の作業台とダイニングテーブルの距離が近いため、子どもたちもお手伝いするようになったそう。「食器を出したり料理をテーブルに並べたり、親子の時間を楽しむことが増えました」と妻。
構造表しの天井がダイナミックで、ゆったりとしたLDK。ここで兄弟は、思いきり体を動かします。黒いアイアンの大黒柱は、子どもたちの登り棒に。