2大会ぶりに決勝トーナメント進出を果たし、日本中をおおいに盛り上げてくれた今回のサッカーワールドカップ。
なかでも、チームの頭脳としてすべての試合に先発出場し、ベルギー戦では先制点をアシストするなどの活躍をみせた柴崎岳選手は、高い評価を受けました。
そんな柴崎選手が、パフォーマンス向上のために実践しているのが「速読脳トレ」。
「速読がなんでサッカーに役立つの?」と思う人もいるかもしれませんが、速読脳トレとは“本を早く読むためのテクニック”を身につけるために行うものではありません。
速読の手法を用いて脳を活性化させ、脳が本来持っている力を十分に発揮できる状態にするためのメソッドなのです。
速読脳トレで脳が活性化されると、スポーツのパフォーマンスが上がる
このメソッドを確立したのは、速読コンサルタントの呉真由美さん。柴崎選手のほか、鹿島アントラーズの中村充孝選手やセレッソ大阪の田中亜土夢選手といった、Jリーガーやプロ野球選手、格闘家など、多くのアスリートへの指導を行っています。
「速読脳トレで脳が活性化されると、脳の処理能力がぐんと上がります。スポーツにおいては、本来もっている技術や体力を効果的に発揮できるようになり、パフォーマンスが向上するのです」と話す呉さん。
たとえば、脳の処理能力が上がると、視野が広がり思考スピードや判断力がアップ。
その結果、視界に入ったものの動きにいち早く気がついたり、状況を素早く的確に把握したり、どう動くべきかを瞬時に判断したりできるようになるのです。
●状況を素早く的確に判断する能力が身につく
サッカーだったら、両チームのメンバーの動きをいち早く把握し、その状況下での最善の動きを瞬時に考え判断できるようになることで、的確なパスを出せるようになったり、シュートのチャンスをたくさんつくれるようになったりするわけです。
ワールドカップでの柴崎選手のプレーについて、呉さんは「広い視野と素早く的確な判断力が、本来彼の持っていた正確なパスをより引き立たせてくれていますね」と評価していますが、まさに速読脳トレの効果が出ていると言えるのではないでしょうか。
●「大量の文字を読まずに早く見る」を繰り返すとトレーニングに
速読脳トレの内容はいたって簡単。目の筋肉をストレッチでほぐしてから、「大量の文字を読まずに早く見る」ことを繰り返すだけ。「大量の文字を読まずに早く見る」=脳に大量の情報を早く送り込むことで、脳がどんどん活性化され、処理能力が高まっていくのです。
「活性化されて処理能力が上がった脳の可能性は無限大。あらゆるシーンで、これまでできなかったことが自然とできるようになっています」と呉さんが言うように、速読脳トレで効果が得られるのはスポーツだけではありません。
呉さんが指導しているジュニアスポーツの子どもたちは、スポーツが上達しただけでなく、「テストの点数が上がった」「文章問題が得意になった」「本が好きになった」など、勉強面でもうれしい変化がみられたというのです。
脳が活性化されると、生活のいろんなシーンでパフォーマンス向上を実感できるケースが多いようです。
呉さんの著書『スポーツ速読 完全マスターBOOK』は、画面を流れる文字を眺めるだけで脳の処理能力が高まるDVDつき。より手軽にトレーニングできるので、気になる人はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。