外食が続いたり、なかなか使い切れなくて、食品を放置してしまう…。そんな場合もあるはず。「これって大丈夫?」と確信をもてないまま、食品をキープしていたり、食べたり、あるいは、ムダに捨てたりしていませんか? 今回はみそとみりんについて医学博士・管理栄養士の井上正子さんに質問してみました

Q:変色したみそ(色が濃くなり、水が少し出ている)は、混ぜて使うべき?それとも、その部分を除いて使った方がいい?

A:食べても問題はありませんが、味は濃厚。古すぎるものは風味が落ちます

みそ

 みそは、開封したら空気に触れないよう密閉し(ビニール袋入りのものは密閉容器に移す)、使ったら表面をぴったりとラップでおおい、しっかりフタをしておくようにします。変色は、大豆のアミノ酸が麹の糖分と反応して褐色に変化する現象(メイラード反応)によるもの。食べても問題はありませんが、変色前に比べると味は濃厚になるので、新しいみそに混ぜて使っても。ただし、変色が進むほど風味が落ちてくるので、気をつけましょう

Q:開封後の本みりんを常温で保存していたが、夏場になって使おうとしてフタをあけたら「ポン!」と炭酸飲料のように発泡(発酵?)していた。まだ使える?

A:発泡の原因はおそらく雑菌の繁殖。使用は控えた方が無難です

 本みりんは、未開封のものはもちろん、開封後も常温で、冷暗所に保存するのが基本。「一概にはいえませんが、開封後は通常1~2か月程度使えます。ごくまれなことですが、雑菌が混入・繁殖すると、液が白濁したり、酸っぱいにおいなどの異臭がしたり、発泡することもあるようです。このような場合は、使用を控えてください」(宝酒造)。ちなみに、みりん風調味料はアルコールを含まないため保存性が低いので、必ず冷蔵庫で保存して

(※紹介している消費(賞味)・使用期限の目安は、新鮮な食品を正しく保存・使用した場合のものです。各家庭によって条件が異なるため、最終的な使用判断は自己責任で行ってください。とくに表記のない限り、食品についての回答は、賞味期限内であることが前提です)

【井上正子さん】

医学博士・管理栄養士。1973年「日本医療栄養センター」設立。地域住民、企業、管理栄養士への栄養教育、各種メディアでのわかりやすい栄養指導にも定評が。『新しい栄養学と食のきほん事典』(西東社刊)など著書多数