家族がいるダイニングのそばでネコもリラックス
すべての画像を見る(全23枚)遊びにきていた甥(おい)と一緒に、おやつタイムを楽しむ様子。キッチンは、壁側のシンクとコンロをカウンター収納で隠したⅡ型タイプ。ワークトップは「アートテックス」という左官仕上げに。耐水性に優れていてモルタルのような質感があり、人造大理石などに比べて安価です。
リビングのベンチもネコのお気に入り。
家族もネコもベンチで一緒に過ごせます。
リビング側にもネコたちが見下ろせる箱型ステップを。正面奥の窓台から上れます。ステップの箱やつくりつけ収納、キッチン、階段は家の設計者と協働する家具部門が製作したオリジナル家具で統一。
岐阜県産ヒノキの薄板を積み重ねた構造用合板の断面をデザインのアクセントにしています。
また、2階LDKは東西に風が通り抜け、「トップライトを開けるとほぼ湿気を感じません。断熱性も高く、冬場は床暖房だけでOK」とTさん。
階段も高所を好むネコたちの居場所のひとつ。箱をずらしながら積み重ねた構造で、ネコが中に入るのにちょうどいいサイズです。
支柱を兼ねた手すりから、顔をのぞかせることも。上階へは、吹き抜けと階段の2つのネコのための動線があるので、2匹のルートがかぶらないというメリットも。
2階から見上げた吹き抜け上部。右下は階段。
シルバーの外壁に覆われた道路側外観。開口部を少なくしてプライバシーを確保しています。向かいの家との距離が近いので、2階リビングの窓の外側にメッシュ素材の目隠しを設置。
3階正面奥は主寝室。右側は2階LDKからつながる吹き抜け、左側はトップライト下の階段吹き抜け。すべてのフロアに使用したフローリングは朝日ウッドテックのシカモア。
長男と一緒に休んでいるTさんの寝室。ここにもオリジナル家具を。
1階ピアノ室は、仕事や子育ての合間に音楽を楽しめる空間。練習時はショパンが流れる部屋も、普段はネコの居場所に。「よく北側のハイサイドライトに上って、外を眺めています」(Tさん)。
間取図
Data
敷地面積/59.24㎡(17.95坪)
延床面積/87.72㎡(26.58坪)
1階/25.32㎡(7.67坪)
2階/35.19㎡(10.66坪)
3階/27.21㎡(8.25坪)
用途地域/第1種中高層住居専用地域
建ぺい率/60%
容積率/160%
構造/木造軸組工法
竣工/2020年8月
素材
[外部仕上げ]
屋根/ガルバリウム鋼板平葺き
外壁/ガルバリウム鋼板平葺き、窯業系サイディング
[内部仕上げ]
1階・2階・3階
床/フローリング(朝日ウッドテック:シカモア)
壁・天井/塗装
設備
厨房機器/オリジナル
衛生機器/TOTO
窓・サッシ/LIXIL
施工/輝高住研
設計/山中悠嗣+山中コ~ジ+山下麻子+中田光輝(GENETO architect's)
家具製作/辻井啓司+岩本莉奈(pivoto)
※情報は「住まいの設計2021年10月号」取材時のものです