日頃、何気なく話したり、使ったりしている言葉に、じつは別の意味が込められていたら…?
そんな“妄想”から生まれ、ヒットした書籍『
』(扶桑社刊)に待望の続編が登場!
本のなかから、コピーライターの野澤幸司さんの妄想から生まれた言葉を、意味と例文とともにご紹介します。言葉遊びの妙を楽しんで、ぜひ暮らしのなかで使ってみて。
SNSの誕生日おめでとう=表層的な様?言葉の裏の意味をほじくる「妄想国語辞典」
すべての画像を見る(全3枚)●暮らしのなかで、「あれ、不満に思ってる?」編
SNSの誕生日おめでとう
【意味】表層的で心がこもっていない様。
【例文】娘が連れてきた彼氏は、爽やかな青年だった。けれどなんだろう。どこかSNSの誕生日おめでとうを感じたんだ。
ハイブランドスニーカーで運動会
【意味】用途が合っていない様。
【例文】あいつ、仕送りの金をギャンブルにつぎ込んでるらしい。他人が言うことじゃないけど、ハイブランドスニーカーで運動会だと思う。
不動産のバナー広告
【意味】どこまでも追いかけてくること。
【例文】おまえが地球のどこへ逃げようとも、われわれは組織の力で不動産のバナー広告であることを忘れるな!
●食べるだけでなく、言葉で2倍楽しいよ編
普段は気づかずに使っているけれど、もしかしたら意外な意味が隠された言葉があるかもしれません。次に、食べ物にまつわる妄想の言葉について紹介します。
うどんの塩分量
【意味】想像を超えること。
【例文】今年の猛暑はうどんの塩分量だ。まさか40℃を超えるとは。参った参った。
近所にうまいパン屋がある
【意味】ものすごく恵まれてること。
【例文】当たり前のように留学させてもらっているクラスメイトに言ってしまった。おまえは近所にうまいパン屋がある環境にいるんだぞ。と。
タピオカの失速
【意味】だれでも予想がつくこと。
【例文】タピオカの失速を追い求めても、投資では勝てない。チャンスはみんなが気づいてない場所にしか存在しない。
●ビジネスシーンのあるある編
ふと、口にしてしまう言葉には、じつは別の意味が込められているかもしれません。続いて、ビジネスシーンでよく使いがちな妄想の言葉をご紹介します。
いやー暑いっすね
【意味】中身のない会話。
【例文】いやー暑いっすねを省いていけば、会議はもっと効率的になり、無駄な残業も減る。これからの企業に必要な考え方だ。
お言葉ですが
【意味】ちょっとキレている様。
【例文】先ほどの挑戦者の右アッパーが結構きいたんでしょうね。チャンピオン、お言葉ですがに見えますね。
別件でトラブりまして
【意味】体のいい言い訳。
【例文】別件でトラブりましてばかり重ねて、夫は外をほっつき歩いている。本当は私に言えない予定があるのだろう。
こうして『
妄想国語辞典』を紐解いてみると、言葉の裏に見え隠れする本音と建て前がよくわかりますね。そこに込められた皮肉にもつい笑ってしまいます。
ほかにも書籍『
妄想国語辞典2』(扶桑社刊)には「わかるわぁ」という言葉が多数掲載されています。俳優・松重豊さんが演じる「妄想癖のある男」のグラビアつき! ぜひ読んで、共感してくださいね。
<文・ESSEonline編集部>