ものを減らそうと思っても、なかなか実行に移しづらいもの。
「じつは、『自動的に手放していいもの』が10個あります」と語るのは、「ものが少ない暮らし」を提唱するサロンを主宰する本多メグさん。
これを実践するだけで、家の中はかなりすっきり。
忙しい日々のなかで、できるだけ手間ひまかけずに、ものを手放すコツを、本多さんに語っていただきました。
迷ったり考えたりすることなく、自動的に捨てていい10個のものとは?
ものを捨てるか、残すか…の判断。これは、ひとつひとつのものと向き合う作業なので、思ったより疲れます。そのうえ、いろいろ考えだすと思いきった判断ができず、処分することに対して積極的になれないことも。
しかし、家の中には「確実に処分していいもの」が存在しているのも事実。
手放すことが苦手な人はまず、なにも考えなくても捨てていいもの、つまり「処分を自動化していいもの」から手をつけてみてはいかがでしょうか。
わが家の場合を例に、手放していい10個のものを紹介していきます。
●1 チラシ・パンフレット類
すべての画像を見る(全4枚)チラシ、割引セールの案内ハガキ、定期的に届くパンフレット類…。こうした紙類は日々たまるものの代表例です。
情報は必要になった時点で調べると決め、チラシやパンフレットは全部捨てましょう。
「あとで気になるかもしれないから」と思うかもしれませんが、商品が欲しくなったら、そのときに自分から調べればよいのです。その方が、情報に流されて衝動買いすることも避けられます。
●2 試供品や景品
試供品をもらう機会は意外と多いもの。たとえば、化粧品やシャンプ―、お菓子などが該当します。街角で受け取ることも多いでしょう。
さらには、商品を買ったら、ノベルティのオモチャや食器などがついてくることもあります。
こうしたものは、基本的に自分や家族にとって必要ではありません。そもそももらわないのがいちばん。でももし、家の中に入れてしまっていたら、使うもの以外は全捨てしましょう。
もちろん、今すぐ食べたり使えたりするものの場合もあります。そんなときは、さっさと行動に移すのがポイント。
ものを減らしているときに、必要ではないものがたまっていくことを防ぐには、即日処理が大切です。
●3 元の商品が不明なコードや充電器
商品を買い替えたとき、本体に付属していたコードや充電器を処分しそびれたことはありませんか?
今使っている現物とコード類を照らし合わせ、余っていたら処分しましょう。
●4 割れたり欠けたりした食器類
食器を修復するには専門の道具が必要で、自分で直すにはハードルが高いです。
だからといって欠けたまま使い続けるのは危ないですから、これもタイミングだと思って処分を。
●5 あき箱とショップの袋
パソコンや電化製品などのあき箱は、場所を取るのですべて捨ててかまいません。そもそも取っておくほど重要ではありません。
ショップの袋も手元に残しがちですが、潔くすべて捨てしましょう。紙袋がどうしても必要になったら、100円ショップなどで安く手に入れればいいのです。
ものを減らしている期間中は1枚も置かない、と決めてしまうと判断に迷いません。
●6 古雑誌
雑誌は鮮度が命なので、取っておく必要はありません。よほどこだわりがなければ中身を見ないで捨てましょう。ページをめくり出すと、なかなか捨てられないものです。
お気に入りの雑誌であっても、最新号の方が、よほど自分にとって必要な旬の情報がたくさん載っています。もし残すのであれば、「スクラップブック一冊分だけ」などと、一定の量以上ためないようルールを決めましょう。
例外として、仕事に使う専門誌などを保存するのはかまいません。必要なものまで処分しなくて大丈夫です。
●7 ポイントカード
一定量の買い物をすると、特典サービスが受けられるポイントカード。ほとんどの場合、そこに達するまでに、出費は膨らみます。
そうした出費、じつは、無料で提供されるもの、または割引される額とのバランスを考えると、わりに合わないことも。ポイント目的で余計な買物をして、結局損をしては本末転倒。
「ポイントカードはもたない」と決めた方が、合理的な判断で買い物ができます。
欲しい商品は、インターネットでその都度、最安値のものを買った方がおトクな場合も多いものです。
●8 サイズが合わない服
やせたら着よう、と思っている服がクローゼットの奥に眠っていませんか?
ダイエットをして着ることも可能ですが、今着ていない服を再度着る可能性は、限りなく低いと思ってよいでしょう。
着る機会は数年後で、その頃にはもう好みではなくなっているかもしれません。時がたてば年齢的にもしっくりこない可能性も。
したがって、やせたときにあらためて買うのが合理的な考え方です。今、着られない服は手放しましょう。
●9 旅行用スーツケース
大きなスーツケースは場所をとりがち。旅行に行く頻度が年に1、2回という方は、その都度レンタルしてみては?
保管するスペースの分も家賃を払っていると考えると、レンタルの方がおトクかもしれません。
家族の人数分スーツケースがある方は、処分(もちろん売ることも含みます)することで収納スペースがかなりすっきりとするはずです。
●10 必要以上に数が多いもの
暮らしに必要でも、必要以上にもっている場合があります。たとえば、3人家族なのに傘が10本あるとか、爪切りが5個あるなど、整理するといくつも発見されることがあります。
必要以上に数をもっているなら、処分の対象にしましょう。なくても困らない範囲は人それぞれですが、たとえば「ひとり1つまで」といった基準を決めると、減らせるものが見えてきます。
以上、ものと決別するためのヒントを挙げました。ものを捨てるには判断力が必要ですが、全部をイチから判断すると疲れてしまいます。そんなとき、この基準を当てはめるとラクできます。
また、今すぐ手放せなくても、長期的にものを所有するかどうかの考えを変えるきっかけになるかもしれませんね。