日本人にとって納豆はヘルシーでおいしい身近な食べ物ですが、独特な発酵臭や味わいで、外国人には驚かれることも。
台湾にも、納豆に似た「臭豆腐(チョードーフ)」という食材があります。書いて字のごとく強烈なにおいが特徴の豆腐です。

臭豆腐
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独特なにおいが慣れるとクセになる!うま味の濃縮された臭豆腐

そんな台湾独自のグルメ「臭豆腐」をおいしく食べる方法を、台湾在住のライターCAMさんが教えてくれました。

●その名も臭い豆腐。「臭豆腐」ってどんな食べ物?

台湾旅行中に夜市や街中で、まるでなにかが腐敗したかのような、鼻をつくにおいがしたことはありませんか? においの先を見てみると、「臭豆腐」という看板を目にしたかもしれません。

「臭豆腐」のにおいの正体は発酵臭で、野菜などを発酵させてつくった液体に豆腐を1日ほど漬け込み、独特の風味や香りをつけています。

発酵液につけた豆腐はうま味が増し、さらに発酵液の力で腸内環境を整える効果があるとも言われています。台湾では広く愛されている食材で、夜市やローカルレストランなどでは定番メニューになっています。

●台湾の臭豆腐、まず初めは揚げ豆腐からトライ!

揚げ豆腐

臭豆腐の独特のにおいに慣れない外国人からは、「あんな食べ物よく食べられるね」なんて言われたりもしますが、臭豆腐はさまざまな調理方法があり、煮る、焼く、揚げるとバリエーション豊富に楽しめます。
とくに「揚げた臭豆腐」なら、揚げ出し豆腐のような感覚なので、まずトライするのに最適! 

高温の油で素揚げし、しょうゆベースのタレと、台湾キムチと呼ばれる酢漬けのキャベツと一緒に食べます。外がサクサクで中はタレをしっかり吸ってジューシー。臭豆腐独特の発酵臭はありますが、軽い食感で食べられます。

●”焼臭豆腐”はぜひ夜市でチャレンジしてみて

焼臭豆腐

次に食べやすいのは焼いたものと言われています。臭豆腐を串に刺して、炭火で焼き上げた「焼臭豆腐」は夜市の人気メニュー。しょうゆダレを表面に塗り、好みで辛いソースなどをつけて食べます。

店によってはアクセントにザーサイなどを添えることも。炙った豆腐の表面がパリッとして、中はふんわりとした食感となり、地元っ子には大人気の一品です。

●臭豆腐が好きになったら煮込み料理を

煮込み料理

そしてもっともハードルが高いとされるのは、煮た臭豆腐。臭豆腐のにおいは高温で調理すればするほどやわらぐとされており、煮たものはにおいが残りやすく、強いにおいと豆腐そのものの食感がいちばん感じられる調理方法です。

独特のにおいが好きになった人に食べてほしいのが「麻辣臭豆腐(マーラーチョードーフ)」。麻辣湯(マーラータン)と呼ばれる、唐辛子と漢方薬などを配合したスパイシーなスープで、臭豆腐を煮込んだ一品です。

臭豆腐の独特の匂においと辛さが合わさり、地元でも臭豆腐好きに大人気。ご飯のおかずとしても人気で、一皿で何杯も白ご飯が食べられるほどと言われています。

台湾に移住したての頃は、私もなかなか臭豆腐のにおいに慣れず、足早に屋台の前を通り過ぎたこともありました。少しずつ臭豆腐の味わいに魅了され、今はすっかり臭豆腐が好物に。

台湾を訪れたら、ぜひ臭豆腐料理にも挑戦してみてはいかがですか? さらに奥深い台湾グルメの世界に開眼できるかもしれませんよ!