知っていました?掃除、洗濯、食事の準備…。毎日行う「家事」に、じつは腰痛の原因が潜んでいます。でも、ちょっと姿勢に注意して家事をすることで、腰痛を防ぐことができるんです。体に負担のかからない“正しい家事の姿勢”を研究している、健康運動指導士の本多慶吉さんに、今回は「腰痛を回避するお皿の置き方」を教わりました。

腰痛の原因はズバリ「前傾姿勢」!
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腰痛の原因はズバリ「前傾姿勢」!

 料理のお皿をテーブルに置く際に、テーブルの前に足をそろえて立ち、上半身をかがめて置く人が多いと思います。じつは、この姿勢が危険なのです。

「あまり意識していないと思いますが、人間の頭は5~8㎏もの重さがあります。それを首の骨や背中の骨で支えているわけですが、前かがみになったときは、背中をまっすぐにして立った時に比べて、腰に1.5倍もの重さがかかると言われます」

●重心の支点を増やして負荷を分散する!

「腰に負担をかけないようにするためには足を置く位置が重要。もし、両足をそろえて前かがみなると重心が1か所に。不安定なので、上半身のバランスを取るために腰に多くの負荷がかかってしまいます(下の写真)」

負荷を分散する!

「一方、足を前後に開いて前かがみなってみてください。すると、腰への負担がだいぶ減るのがわかると思います。重心が2つに増える分、足元がしっかりして全身でバランスが取れるので、腰への負担が軽減されます(下の写真)。それでは、腰痛を回避するお皿の置き方をお教えしましょう」

負荷を分散する!

腰痛を回避するお皿の置き方

●天板が腰の高さ程度のテーブルの場合は、足を前後に開いて上半身を軽くかがめ、テーブルに皿を置きます。

腰痛を回避するお皿の置き方

●ちゃぶ台など低いテーブルの場合は、ホストがお客さんに水割りを出すように、片ひざをつきます。間違っても、立ったまま上半身を曲げないようにしてください。

 たったこれだけのことでも、腰への負担がかなり減るので、腰痛もちの方はぜひ実行してみてください。腰がラクだと感じるはずです。

【本多慶吉さん】

健康運動指導士。スポーツインストラクターとしての長年培った体の使い方を、主婦や高齢者にわかりやすく指導している。高齢者の認知症予防教室「生き活き脳活倶楽部」を、東京都内を中心に展開。(HP)

http://ikiikigenki.com/