ESSEの取材によると、節約が苦手な人には、「食材のやりくりが下手」という傾向があります。せっかく買った食材を使いきれずに余らせてしまったり、ストック管理ができずに、すでにある食材をダブって買ってしまったり…といった行動が、地味にお金のムダ使いになっているのです。
逆にいえば、食材のやりくりが上手になれば、食費がどんどん節約できるようになるということ。
節約術の本も出版しているブロガー・ぽんたさんも、以前は節約が苦手で、月々の食費は、外食費を入れて5~6万円でした。「家計が苦しくなり、食費を削るしかないと気づきました。でも、家計簿は続かなくて…。悩んでいるときに、ネットで見つけたのが献立ノートでした」。
「献立ノート」で食材を使いきれば、食費が月2万円台に!
献立ノートには、ウイークリーのスケジュール帳を活用。献立のほか、ストックや新しく買った食材などを、見開きごとに1週間単位で記入し、情報を一元化します。
「最初は、買ったもの、つくったもの、余ったものをひたすら書き込みました。そのうちに見えてきたのは、使いきりが節約の肝ということ。在庫を見える化したことで、食費2万円台を達成できるようになりました。今では、わが家の食費節約になくてはならないものです」
たった2年で月々3万円の食費節約に成功したぽんたさんの、「献立ノート」の書き方、使い方について詳しく伺いました。
●食材は週末にまとめ買い。在庫をノートに書いて把握する
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週に1度まとめ買いをするぽんたさん。1回の予算は、5000~7000円。ひと月2万5000円を上限にしています。「その週に使える食材が、ひと目でわかるようにノートにまとめます。基本は、1週間単位で食材を使いきるのが目標」。
【事前準備】
週末にざっくり翌週の献立を考ておき、ストック食材と新しく買いたしたい食材のリストをつくり、買い物の準備をします。
A:買い物前にストック食材を確認し、ストックリストを作成。重複買いを防止する
節約の第一歩は在庫チェックから。冷蔵庫内のものをはじめ、乾物や缶詰などのストックを書き出し、ふせんなどにメモ。
複数あるものは個数を○で書き、数量も正確に把握します。「少し面倒でも、買い物前にチェックすることで、重複買いがなくなりました」。
忘れがちな乾物も確認!
B:ストックリストとネットチラシを見ながら買い物リストを作成し、ムダ買いを防ぐ
ストック食材を意識しつつ、スーパーのネットチラシで特売品などをチェック。翌週の献立を考えながら、買い物リストをつくります。「この時点で予算オーバーしないように、合計額の予想も計算します」。このリストは買い物にもっていき、帰ったらノートにはりつけます。
買い物リストには、品物と個数(○)、およその金額を記入。「個々の金額まで書くのは少し手間ですが、予算の目安になるので欠かせません」。
C:買い物リストと一緒におもなメニューを記入。ストック食材の使いきりを意識する
買い物リストをつくりながら、ストックリストの食材と組み合わせたメニューを考え、ノートに記入します。「このとおりにつくるとは限りませんが、食材を使いきる目安に。食事の支度にも迷いません」。
D:子どもの給食など事前にメニューがわかるものは記入しておき、献立がかぶらない工夫を
長女の幼稚園の給食は、前もってメニューがわかるので、このタイミングで記入しておきます。「給食は週3回、お弁当は2回。夕食と食材や味が似ないように工夫しています」。
【買い物へ】
つくった買い物リストを財布に入れて、月曜にスーパーへ。「ほかに買いたくなっても我慢。逆にもっと安いものがあれば、献立をチェンジします」。
●つくった買い物リストは財布に入れてスーパーへ
リスト持参で買い物に行けるよう、メモ用紙に書き、あとでノートにはれるようにするのがポイント。
買い物の支払いは電子マネーを活用しているぽんたさん。「1店舗に決めて買い物すればポイントがためられるし、あとで現金化できるので、店をハシゴするよりおトクです」。
【買い物後】
事前のリストと実際のレシートを見比べて、赤字を入れ終わったら、Bの部分に貼りつけます。
●買い物後に実際の額を記入し、食費を週ごとに把握
レシートを見ながら、リストの予想金額を赤で消し、実際の金額に修正。合計を計算し、予想より高かったか、安かったかを確認します。
「安くすむと、気持ちよく週がスタートできます。オーバーしたら反省し、翌週からがんばるきっかけに」。