短時間に体の不調を改善してくれると、話題の人体力学。人体のメカニズムに基づく整体で腰痛、頭痛、肩こり、生理痛など、悩み別にピンポイントに効くという驚異のメソッドです。今回は生理痛に効く体操を紹介しましょう。

肩甲骨と三角点を深く刺激!生理痛に効く体操

肩甲骨と三角点を深く刺激
生理痛のメカニズム
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 生理痛が起きるのは、骨盤の開閉がスムーズにいかず、生殖器が硬直してしまうため。発症の大もとは、ストレスなどが原因の左右差を伴う前屈み姿勢。左右差を補うことで背中の筋肉に疲労がたまり、緊張が骨盤へと波及。その結果、生理前後に骨盤の開閉がうまくいかなくなり、生理痛を引き起こします。

 また、前屈姿勢で重心が前にかかることも、骨盤と生殖器の機能低下をもたらし、重い生理痛や生理不順の原因に。生理痛の解消には、肩甲骨と三角点を深く刺激する体操が効果的。生理痛を早く解消したいときは、洗面器に熱めの湯をはり、3~5分くらい足首をつける足湯を併用すると効果的です。

1.あおむけになり、気をつけの姿勢で体を真っすぐ伸ばす

気をつけの姿勢で体を真っすぐ伸ばす

・腕を伸ばしたまま上げ、そのまま頭の上まで上げる

・腰にアーチをつくり、肋骨が持ち上がることを意識する

2.腕を指先方向に伸ばしながら、手のひらを外側へ返す。次に腕を肩幅まで狭め、指先方向へ交互に伸ばす

3.ひじを曲げたまま、腰のアーチを意識しながらゆっくり手を下ろしていく【10秒刺激ポイント!】

ゆっくり手を下ろしていく
手を下ろすに従い、腰のアーチをより意識する【10秒刺激ポイント!】

・ひじの動きで上腕を動かし、ひじから先は意識せず、10秒かけてゆっくり下ろす

4.これ以上下りなくなったら、小指が床から離れないように意識しながら、ひじから先をゆっくり下ろす

ひじから先をゆっくり下ろす

●体操ができている目安
気をつけの姿勢に戻り、体の力を抜いたら呼吸し、下腹部まで大きな呼吸が入ればOK

(※体操をする際の注意
過度の疲れや病気、ケガ、皮膚の傷や湿疹などがある場合、痛みのある場合は無理をしないよう、また発熱時、妊娠中などもお控えください。症状に改善がない場合は専門医への相談をおすすめします)

【井本邦昭さん】

医学博士。人体力学・井本整体主宰。5歳から整体の手ほどきを受け、スイス・ドイツで西洋医学も修める日本における整体の権威。おもな著書に『

弱った体がよみがえる 人体力学

』(高橋書店刊)ほか多数