短時間に体の不調を改善してくれると話題の「人体力学」。人体のメカニズムに基づく整体で腰痛、頭痛、肩こり、生理痛など、悩み別にピンポイントに効くという驚異のメソッドです。今回は胃痛に焦点を当てて、10秒刺激体操のやり方をご紹介!
すべての画像を見る(全6枚)胃痛に効く!肋骨周辺を集中的にほぐす体操
現代人は、運動不足やストレス、猛暑などで心肺にダメージを受けやすく、呼吸器への負担は胃痛を引き起こす原因になります。そのメカニズムは、呼吸が浅くなると前屈み姿勢になり、肺や心臓にダメージが。さらに肩甲骨が外にずれることで、周辺の筋肉や背骨にかたくなります。
硬直が胃と関連が深い胸椎に伝わることで、胃痛として症状が表れます。胃痛を改善するためには、心臓や肺を包む肋骨の周辺を刺激することがポイント。肩甲骨を意識しながら、腕の重さや角度を利用して肋骨を引っぱり上げ、こり固まった肋間(肋骨の間)をゆるめます。この体操は、呼吸器全般の不調にも効果があります
1.横向きに寝て、下側の腕を伸ばしてその上に頭をのせる。脚は下側は伸ばし、上側はひざを直角に曲げる
2.上側の腕を正面から半円を描くように回して斜め後方に。上げにくくなったところで止める
3.手のひらを外側へ向けながらひじを直角に曲げる
4.上側の腕を背中側から回すように10秒かけて腰の方向に動かす【10秒刺激ポイント!】
5.ひじが体についたら、手首を返し、腕を下ろす。力を抜いてひと息ついたら、反対側も同様に行う
●体操ができている目安
体操を終えた体勢で呼吸し、大きな呼吸とともに胸をはる感覚があればOK
(※体操をする際の注意
過度の疲れや病気、ケガ、皮膚の傷や湿疹などがある場合、痛みのある場合は無理をしないよう、また発熱時、妊娠中などもお控えください。症状に改善がない場合は専門医への相談をおすすめします)
【井本邦昭さん】
医学博士。人体力学・井本整体主宰。5歳から整体の手ほどきを受け、スイス・ドイツで西洋医学も修める日本における整体の権威。おもな著書に『
弱った体がよみがえる 人体力学』(高橋書店刊)ほか多数