夏の厳しい紫外線は油断大敵。家の中にいてもシミ・シワの原因になり得ます。
内科・皮膚科医の友利新さんに、読者がやっている対策をジャッジしてもらい、正しいケア方法を教わりました。
紫外線をブロックできているか不安…
おうちにいる日でも毎日のスキンケアとして日やけ止めを塗ってほしい話すのは、医師の友利新さん。
「基本的に肌を露出している部分は、紫外線の影響で炎症や乾燥が進みます。肌に影響を与える紫外線のうち、油断ならないのがシミ・シワなどの光老化の原因の約7割を占める紫外線A波(UVA)。波長が長く肌の奥にダメージを与え、シミ・シワはもちろん、たるみ、イボの原因にも。家で過ごすときも紫外線対策は万全に」
<POINT>
・肌をだした部分は日やけ止め必須
・“UVA”は家の中でも要注意
<私はこうしてます!>家の中にいても日やけ止めを塗る(広島県・34歳)
外出がない日や洗濯物を干すときも、日やけ止めは欠かせません。
プロの回答「〇」:窓やカーテンをすり抜け紫外線は家の中まで降り注ぎます!
地上に届く紫外線にはおもにA波(UVA)とB波(UVB)があり、用心すべきはUVA。
「UVAは窓ガラスやカーテンをすり抜けて、肌の奥のコラーゲンを破壊し、シミ・シワやたるみといった光老化を引き起こします。家の中でも日やけ止めは必要です!」(友利さん)
<私はこうしてます!>日やけ止めはこまめに塗り直します(神奈川県・39歳)
3時間おきに塗り直したり、スプレータイプも併用して紫外線をブロック!
プロの回答「△」:回数だけにこだわらず、正しい量を塗ることも大切
日やけ止めは皮脂や摩擦で落ちやすいため、こまめに塗り直すことは正解! ただし塗る量も重要。
「量が足りないと十分な効果を得られないもの。顔の場合、液状タイプなら一円玉硬貨2枚分ほど。夏はたっぷり使うことを心がけて」(友利さん)
<ESSE読者の紫外線対策で知りたいこと>
顔は紫外線が当たりやすいだけに、読者の知りたいNo.1。とくに量はケチらず守って!
<私はこうしてます!>夏は必ずサングラスをかけて外出する(愛知県・30歳)
目から“日やけスイッチ”が入ると聞き、外出時はサングラスをかけています。
プロの回答「〇」:紫外線は目にダメージを与えます。老化予防になるので続けて!
「目から日やけするという情報はマウス実験によるもので、人間では証明されていません。しかし紫外線が目にダメージを与えることは確実です」(友利さん)
目のアンチエイジングの点からも、外出するときはUVカット効果のあるサングラスや眼鏡をかける習慣を。
UVケアに関するQ&A
よく聞く、日やけ止めの「SPF」と「PA」の違いとは?
●SPFは炎症による肌の赤み、PAはシミ・シワの原因をブロック!
「SPFは、皮膚に赤みなどの炎症を引き起こす紫外線B波(UVB)を防ぐ効果を数値化したもの。PAは光老化を招く、紫外線A波(UVA)を防ぐ効果を表します」(友利さん)
・SPF
一般的に紫外線を浴びて肌に赤みが出始めるまで20分。そのためSPF50なら、50×20分=1000分(約16時間)日やけを遅らせることができる仕組み。
・PA
UVAを防ぐ強度を4段階(+~++++)の指標で表したもの。外出するときはもちろん、肌の光老化を考えるなら普段からPAの+が多いものを選んで。
●マスク時代のUVケアのコツ
1.マスクで擦れる部分に重ね塗り
マスクが触れる部分は着脱の摩擦で日やけ止めが落ちやすく、また肝斑というシミが目立つゾーン。厚めに重ね塗りして紫外線をカット!
2.フェイスラインの塗り漏れも注意!
フェイスラインと生え際、あご下は日やけ止め塗り忘れゾーン。マスクから出ている部分なので、ムラやけ防止にも厚めに重ねて。
3.落とすときは優しく丁寧に
ウォータープルーフなど、落ちにくい日やけ止めを使った日は、クレンジングを使って優しくオフ。ゴシゴシこすり洗いは摩擦になるので絶対NG!