日々、節約に励んでいるつもりなのに、なかなかお金が貯まらない人と、確実に貯蓄を増やせる人。その違いはどこに?
「貯めている人は、自分がどんなとき、どんなものでムダづかいしやすいか弱点を知っていて、意識して戒めています」というのが、お金のプロの見解。まずは、自分にどんな浪費グセがあるのか、チェックしてみましょう。
貯めている人は、自分が浪費するポイントを把握している
「“なぜか貯蓄できない”という人は、まず自分の浪費グセを知って」と話すのは、節約アドバイザー・和田由貴さん。
「もっとも多いのは、おトク大好きタイプ。ポイントサービスやクーポンなどを駆使しておトクに買い物しているのに、赤字に悩んでいる人は多いはずです」
100均や見きり品コーナーに弱い人も、要注意なのだそう。
「安いからとちょこちょこ買ううちに、意外な出費になってしまいます」
ファイナンシャルプランナー・畠中雅子さんは、「節約のためにお金を使うのを我慢しすぎている人も、自分へのごほうびが欲しくなり、結局ムダ買いしがちなので注意が必要です」と指摘します。
チャートで自分の浪費グセをつかんで、改善につなげましょう。
自分に合った対策がわかる!浪費タイプ診断
以下の質問に答えて、自分の浪費グセをチェック。タイプ別の対策がわかります。
<START> Q1:昨日買ったものをすべて思い出せる
はい Q.2へ
いいえ Q.3へ
Q2:家計簿をつけている
はい Q.4へ
いいえ Q.5へ
Q3:通販やネットスーパーをよく使う
はい Q.6へ
いいえ Q.5へ
Q4:コロナ禍で出費は増えた? 減った?
増えた Q.5へ
減った Q.7へ
Q5:自分にとって大切なのはどちら?
時間 Q.7へ
お金 Q.8へ
Q6:欲しいと思っている一生モノは?
キッチン用品や家具など家の中で使うもの Q.8へ
クルマやバッグなど家の外で使うもの Q.9へ
Q7:今、冷凍庫の中は?
パンパン Cタイプへ
余裕あり Bタイプへ
Q8:買い物に行く時間帯は、ほぼ一定?
はい Q.9へ
いいえ Q.7へ
Q9:多めに現金をもつと、使ってしまう方だ
はい Aタイプへ
いいえ Bタイプへ
診断結果はこちら! ●【Aタイプ】自分へのごほうびタイプ
「がんばったから」「疲れているから」となにかと理由をつけて、スイーツなどを買ってしまいます。ごほうびが頻繁すぎて、いつの間にか出費がアップ。節約しても水の泡に…。
<改善のためには…自分にとって必要なものは、最初から予算を確保>
このタイプに必要なのは、出費のメリハリ。
「ごほうびのスイーツなどが自分に絶対必要なら、最初から予算をとりましょう。だらだら出費が膨らまずにすみ、好きなものが買える満足感からそれ以外の支出でもムダ買いが減って、出費が引き締まります」(畠中さん)
●【Bタイプ】おトク大好きタイプ
近所の店の「ポイント○倍デー」はすべて暗記し、クーポンも欠かさず利用。割安な量販店で買い物して友達とシェアする手間も惜しまないのに、なぜか赤字になってしまいがち。
<改善のためには…買う前に「なぜ買うのか」考える習慣をつけて>
安くても、不要だったり使いきれなかったら結局はムダ。
「買い物の基準はおトクではなく、本当に必要かどうか。買う前に『なぜ買うのか』考えるクセをつけて。理由が『安いから』『ポイントがつくから』なら買わない、『必要だから』なら買う、と方針の徹底を」(和田さん)
●【Cタイプ】ちょこちょこ買いタイプ
高いものを買うときは悩むのに、安いものだと「ま、いいか」とガードが激甘。100均の雑貨、特売の食品をちょこちょこ買って、「ぜいたくしていないのに貯められない」が口グセ。
<改善のためには…買ったものを記録して、戒めポイントをつかんで>
安いものほどよく吟味して買わないと、“ちりつも”で出費は膨張します。
「1か月でいいので買ったものをアプリなどで記録してみて。思っている以上に出費が多いことに気づいて、戒めポイントがつかめます。NMD(無買デー)をつくるのもおすすめ」(畠中さん)
節約しているのに貯蓄がうまくいかないのは、その方法のどこかに欠点があるから。原因さえわかれば、あとは修正をくわえていけばOK! 貯まる家計を目指して、節約方法を見直していきましょう。
<心理チャート作成/章月綾乃 イラスト/ニッパシヨシミツ 取材・文/ESSE編集部>