吹き抜けは、日が差し込み開放的なイメージがあり人気です。しかし光熱費がかかるというデメリットも。2年前に吹き抜けのある家を建てた日刊住まいライターが、住んでみてわかった意外なメリットをレポートしてくれました。それは、花粉が飛ぶ時期や雨の日に、物干し場とても活躍するということ。建てる前にとっておくといい、光熱費対策も紹介します。
すべての画像を見る(全5枚)敷地は日当たりの悪い土地。日が入るよう吹き抜けを採用!
筆者が吹き抜けのある間取りにした理由は、土地の日当たりが悪かったからでした。住宅会社の営業マンに、吹き抜けにすれば日が入るようになるとアドバイスをもらい、迷うことなく決定しました。
花粉の時期や梅雨時には、吹き抜けが物干しとして大活躍!
吹き抜けは空間が広く開放的であることがメリットですが、住んでみて予想してなかったメリットもありました。
布団は吹き抜けの腰壁に干せば、花粉もつかない!
筆者は今までベランダの手すりに布団を干していました。しかし昨年から花粉症を発症。花粉の季節は布団が外に干せない状況に陥りました。
どうしようか悩んでいたところ、吹き抜けに面した2階の腰壁に干すアイデアが浮かびました。この場所に干せば日当たりもよく、花粉がつく心配もありません。天候が悪い日でも干すことができます。気づいてからは、毎日布団を干すようになりました。
乾燥機にかけられない洋服は吹き抜けの手すりに!
わが家には1歳の子どもがいます。今年から保育園に行き始めたのですが、持ち帰ってくる洗濯物の多いこと!乾燥機にかけたくても、子ども服のほとんどに乾燥機禁止マークがついています。そんなときは吹き抜けの手すり部分に洋服を干しています。
日当たりがいいので部屋干しでもよく乾きます。雨など湿気の強い日は、リビングのエアコンをドライにして干しています。この場所に干せば、部屋干しのいやなニオイもしません。
シーリングファン、ソーラーパネル、断熱で光熱費問題を解消!
メリットの多い吹き抜けですが、冷暖房効率が悪く、光熱費がかさむというデメリットがあります。そこで、わが家では家を建てるときに、光熱費を抑えることができるよう、以下の対策をとりました。
シーリングファンで空気を循環
暖房は暖かい空気が天井にたまりやすく、冷房は冷気が床にたまりやすい性質を持っています。部屋の空気を均一にするためシーリングファンをつけて空気を循環させています。部屋の温度を保てるので、冷暖房を強くする必要がない分省エネに繋がります。
ソーラーパネルの設置
光熱費がかかるのなら太陽光発電で電気をつくって消費しよう、ということで4.5キロワットのソーラーパネルを設置しました。 ちなみにオール電化ではなくガスと併用しています。去年の8月は、ほとんど家でエアコンをつけて過ごしましたが売電価格が電気代を上回ってプラス6000円になりました。日照時間が少ない冬場も、売電価格が電気代を上回ってプラス4000円でした。
床、壁、窓にしっかり断熱対策
暑さや寒さの6割以上は窓からくるといわれているので、窓の断熱対策は必須です。わが家は壁や床は高性能断熱材を使用しています。
窓ガラスは熱を通しにくいトリプルガラス、サッシは高性能樹脂サッシを採用。断熱性を上げることで、冷暖房を強くしなくても夏涼しく冬は快適に過ごせています。おかげで光熱費も抑えることができています。
吹き抜けは、開放感があって家を明るくしてくれます。洗濯物がよく乾くという、うれしいメリットもあります。光熱費対策をしっかりとして、後悔のない家づくりをしてください。