東京・目黒区内の賃貸マンションに住んでいた坂東さん夫妻は、長男の出産を機に住み替えを検討していました。当初は戸建てを探していましたが、条件に合うものがなかなか見つからないなか第二子の妊娠が発覚し、急遽戸建てからリノベーションへと方針転換。妻の会社の先輩がリノベーションを依頼していた縁でリノベーション会社・空間社に連絡を取り、物件探しが始まりました。希望通していた目黒区内のマンションを購入し、工事費1130万円(税・設計料込み)をかけて「こうだったらいいな」を叶えた効率最優先の住まいをつくり上げました。

ニッチ付きキッチン
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目次:

多忙な日常を支えるパワフルキッチン子ども室は引き戸を開ければLDKとひとつづきに内装はナチュラルな白×木で統一

多忙な日常を支えるパワフルキッチン

明るいLDK

既存の間取りは細切れでしたが、「家族がいちばん長い時間を過ごすリビングダイニングを開放的に」と希望して間取りを大胆に変更。

LDKはバルコニーに面した窓からたっぷりの日差しが入る、明るくて広々とした空間になりました。桜並木に面しているため、春は至近距離でお花見ができるのだそう。また、存在感のあるキッチンはリビング側の腰壁をモルタルにして、ニッチを設けています。

フローリングは全室幅広のシベリアンウォールナットで統一していて、少し節のある自然な風合いが無垢材らしく、おおらかな空間を演出しています。

窓際のダイニング

キッチンのすぐ横にはダイニングテーブルを配置。距離が近いので配膳がしやすく、家族とのコミュニケーションが取りやすいそう。

作業台が広いキッチン

キッチンからはリビングダイニングを一望できるので、家族を見守りながら料理ができます。ハンズフリー水栓やワンタッチのオート調理機能を搭載したガスコンロ、広い作業スペースなど便利な設備と機能を備えたキッチンが、夫妻の忙しい毎日を力強くサポート。

タイルデザインのフロアタイル

キャビネットはIKEAのもので、扉や引き出しの面材をグレーのメラミン化粧板で造作して、LDKの雰囲気に合わせました。メンテナンス性を考慮してキッチンの床はタイルのようなデザインのフロアタイルに。カウンターのモルタルとも好相性です。

キッチンバックカウンター収納

そしてバックカウンターの中は収納ケースを活用してスッキリ整頓。ラベリングをしているのでどこに何があるのか一目瞭然です。

子ども室は引き戸を開ければLDKとひとつづきに

LDK隣接の子ども部屋

6畳の和室があったリビングの一角は4畳半の子ども室に。サイズダウンした分、リビングを広げています。また、引き戸を開放すればリビングとつなげて使うことも。キッチンのモルタル壁とのマッチングを考えて、扉には明るいグレーをチョイスしています。

4畳半の子ども室

押し入れをそのまま子ども用のクローゼットに転用し、奥行きのある収納を確保しました。

LDKとフラットにつながる子ども室

お子さまがまだ小さい現在はおもちゃや絵本の収納場所として使っていますが、将来的にはベッドや机を置いて、兄弟でシェアする予定。

引き戸が開放できる子ども室

子ども室とLDKの床をフラットにつなげたおかげで、引き戸を開放すればひとつながりの空間かのように感じられます。

書斎を兼ねたウォークインクローゼット

子ども室から廊下を挟んで向かいには、ウォークインクローゼットがあります。もともと4畳ほどの納戸があった場所ですが、半分をキッチンに、半分をウォークインクロゼットにしています。収納の一部にカウンターを組み込み、プチ書斎としても活用。

内装はナチュラルな白×木で統一

モルタル土間

玄関ドアを開けるとモルタルの土間があり、シベリアンウォールナットの廊下がLDKまで続きます。既存のシューズボックスは背が低かったので、天井まで拡大。市販のユニットを組み立て、面とハンドルを取り替えて雰囲気を合わせました。

白で統一した寝室

廊下沿いにある寝室は、内装もファブリックも白で統一して清潔感のある印象に。二面採光のおかげで明るい空間です。

内装一新のトイレ

トイレはブラスとブラックのペーパーホルダーとタオルバーをアクセントに。

トイレのサイン

ドアにはサインを取り付けて遊び心をプラスしています。

夫婦のこだわりを込めたサニタリー

サニタリーには夫妻のこだわりがたっぷり詰まっています。洗面台の下にランドリーバスケットを置きたい、洗濯機の上にハンガーで洗濯物を干したいなど、使い方を具体的にイメージしながらプランニングをしたそう。

ミラーキャビネットの中にはアクセサリー置き場もあり、「帰宅したら、ここですぐにアクセサリーを外します」と妻。

広いキッチンや家事効率を上げてくれる適所適量の収納、モルタルや無垢材の素材感など、「こうだったらいいな」をすべて実現できたという坂東邸。住みやすく効率的な新居で、チームワークを生かしながら子育てと仕事を両立しているようです。

設計・施工 空間社
撮影 山田耕司
※情報は「リライフプラスvol.33」掲載時のものです。