●その3:わかりやすい、さっと片づくを大切に

引き出しにカトラリー類
カトラリー類は引き出しの中でクリアケースの仕切りを使って出し入れをらくに
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年齢が上がると、目や頭のなかも疲れやすくなります。できれば家にいるときには無駄な労力は使わないようにしよう。そう考え、いかにたくさんのものをもっているか、たくさんつめ込めるかという、もののもち方や収納をやめて、いかにわかりやすく無意識に使えて片づけられるかというもののもち方、収納に変化しました。

この変化は、その後の家事シェアにも大きく役立っています。
今では夫も高い頻度でキッチンに立ち、まるでコックピットにいるかのように必要なものを出し入れして手伝ってくれています。

●その4:扱いやすい軽さと、使いやすい高さを意識

調理台下の収納
調理台下の収納。使う頻度が低いものは、低い場所や高い場所に移動

ものを選ぶときは、軽いかどうかで選ぶようになりました。

重いものは使う際にさらに重量が加わり、体に負担がかかると考えるようになったのです。右腕は今は完全に元に戻りましたが、これは傷めたことで気づいたこと。

長年使いこんだ体に対して優しく。今はそう考えています。両手でよいしょ。と声が出るものは避け、片手ですっと扱える。そんなものに今もシフト中です。

また、収納に対しても同じ。普通に立った状態で手が届く位置がいちばん使いやすい高さ。そこから距離があればあるほど重力もかかり身体に負担もかかります。高い場所、低い場所にはよく使うものは収納していません。

●その5:今の自分に合わせて、臨機応変に仕組みや形を変える

キッチン

コロナによって家時間が増え、さらに調整した、最新のキッチンです。

じつは徹底的にものを減らしたキッチンからは、飾り棚のインテリアなど、少しものが増えています。「ものなんてなくていい!」と、血眼になって不要なものを探していた私はまた、過去の自分となりました。

今は、楽しみを見つけにくい時代。家の中で楽しいを見つける必要があります。とは言え増えたものにまた苦しまないように、バランスを見ながら楽しみを見つけ出そうとしています。

振り返ると過去には、インテリアブロガーだから飾らなきゃ。整理収納のプロだからものを徹底的に見直さなきゃ。とどこか自分で決めた自分像に縛られていたのかもしれません。

「私はこんな人のはず。私はこうあるべき」

「家とはこうあるべき」

自分の体や心の大きな変化に加えコロナ禍を経験している今、思うのは、この考え方こそ、いちばんに手放すものだなということ。

今の自分にはなにが大切で、今の自分はどうしたいか。

過去にとらわれず今を大切にしながら、自分も暮らしも成長していけたらと思っています。