独立、転勤、結婚、出産……家を買うタイミングって、色々ありますよね。例にもれず、結婚を機に家探しを始めたSさん夫妻。夫の転職をはさみ子どもができ、条件が変化する中で、滅多に空きが出ない人気エリア・名東区に物件が出て、即購入することになりました。
すべての画像を見る(全7枚)「実は私、断捨離の鬼なんです」と話す妻は、とにかく生活感のある空間を嫌い、ひとつ買ってはひとつ捨て、というくらいモノ離れが良いのだそう。一方で、サーフィンにギターにと多趣味な夫は、趣味をじっくり楽しむ空間が欲しいとか。
一見バラバラなふたりの意見を実現するために間取り図に現れたのは、パントリーと土間でした。
玄関から寝室を繋ぐ大容量のW.I.C.
サーフィンが趣味の夫は、「ボードの手入れをしたい」と土間を希望。W.I.Cの一部までをモルタル仕上げの土間スペースとして、ボードやウェットスーツを置いています。
「土間だと、ボードについたワックスをはがすときにゴミが多少落ちても気にならないのがいい」と夫。ここならサーフボードの手入れも気兼ねなくできそうです。
両開きドアの奥はW.I.Cスペースで、玄関と玄関ホールの境には立ち上げをつけて場を分けています。玄関だけでなく、玄関ホールまでモルタル仕上げとしたことで、より広々と感じられますね。
実はこのW.I.C、北側に作られた寝室にもアクセスできるようになっています。大胆に置くまで繋げてしまうことで、「場所ごとに細かい収納を設けるよりも、とにかく1か所にたくさんしまえる大きな収納を希望しました」という妻の希望も叶えているんですね。
生活感を隠せるパントリースペース
「ものがごちゃごちゃ置かれていて生活感が出るのが嫌」という妻が希望したのは、パントリーでした。そこで、配管の都合で床が15㎝立ち上がったスペースの前に壁を作り、その向こうには冷蔵庫と食器棚を設置。
カセットコンロや鍋などの大きめのキッチングッズや、日常使いの薬などをきっちり整理整頓して置いています。
キッチンのバックカウンターは圧迫感をなくすためオープン棚にしてありますが、外に出して見せるのは必要最小限のものだけ。ゴミ箱などは寸法を図ってカウンターから見えない高さになっています。
妻は、玄関から南側がパブリック、北側がプライベートと空間を分離させた間取りもお気に入りなのだとか。
「自分の好きな住まいに暮らせる満足感は大きいです」と言います。
設計・施工/エイトデザイン
撮影/hiroshi endo
※情報は「リライフプラス」取材時のものです