最近、目の不調を訴える人が増えているといいます。
「眼精疲労を起こしているのかもしれません」と話すのは、眼科医の森岡清史先生。原因と、すぐできる対策を教わりました。
目が疲れて仕方がない…目の負担を軽くする方法
【読者のお悩み】
パソコンやスマホを使うことが増え、そのせいか目が疲れて仕方ありません。
でも使わないわけにはいかないので、少しでも目の負担を軽くする方法があれば教えてください(Rさん・40歳)
●疲れ目は、その日のうちにケアを。不調を翌日までもち越さないのがポイント
その目の疲れ、じつは「眼精疲労」を起こしているのかも。というのも、普通、目の疲労はひと晩ぐっすり眠ればほとんど解消されるからです。ところが最近はひと晩寝ても目の疲労が改善しないといった、目の不調を訴える人が増えているんです。
原因は、朝起きたときから夜寝るまでパソコンやスマホ、テレビといった液晶画面を見続ける生活です。目は起きたときから眠る直前まで働きづめ。そのせいで目のピント調整をしている毛様体筋が緊張しっぱなしの状態になっているのです。そしてその状態が長く続くと慢性的な目の疲労(眼精疲労)を引き起こしてしまうのです。放っておくと、やがて肩こりや頭痛、めまいなどの体の不調の引き金になることもあります。
●目の周りをトントンと軽くたたいたりするのも効果があり
目の疲れをためないためには、目のケアを毎日の習慣にしましょう。効果があるのは「目の周りを温める」ことです。温めることで毛様体筋が緩んで血流がよくなり、疲れが解消されます。入浴時や休憩するとき、寝る前などにホットタオルやホットアイマスクなどで疲れ目のケアをして。
そのほか、ひと息つくときやトイレに座ったときに目を閉じたり、目の周りをトントンと軽くたたいたりするのも効果があります。そしてスマホを見るときは下目で。目の開きが小さくなるので光が入りにくくなり、まばたきもしやすくなります。また目の負担を減らすには、画面をできるだけ暗くして、歩きスマホはやめましょう。揺れる画面を見ることは「スマホ老眼」の原因にもなるからです。