新米の季節ですね。せっかくならふっくらツヤツヤに炊き上げて、おいしく食べたいもの。
お米料理研究家で「ごはん同盟」として活動するしらいのりこさんによると、「とぎ方を変えれば、必ずご飯はおいしくなります」とのこと。おいしく炊きあがる正しいとぎ方について、教えてもらいました。
本当においしいご飯を炊きあげる方法
「昔のお米はよく洗わないと糠が取れませんでしたが、現在は精米技術が発達しているので、ゴシゴシとぐ必要がないんです」としらいさん。今のお米に合わせた正しいとぎ方とは?
●現代のお米に合ったおいしいとぎ方
(1) 計量する
すべての画像を見る(全7枚)炊飯器でおいしく炊くには、米に対して水分量をきちんと合わせること。
「というわけで、計量カップに米を入れたら、菜箸できちんとすりきりましょう。これできっちり1合になります」
(2) 汚れをさっと流す
ボウルに米を入れ、水をたっぷり注ぎます。
「最初の水には糠が多く出るので、さっと混ぜたら、すぐに捨てて。のんびりしていると、この水を米が吸水してしまうので、手早く!」
(3) 水をきってとぐ
米が泳がないように水をきったら、
指先を軽く開いて20回ぐるぐるとかき回してとぐ → 水を注いですぐに捨てるこれを2回繰り返します。
「それ以上とぐと、米のうま味まで流れ出てしまうので注意」
(4) 透けて見えたら、水をきって炊く
仕上げに水を注いで、水がほぼ透明であることを確認したら、すぐ水を捨ててザルに上げる。
「軽く水がきれたら炊飯器に入れて水加減し、時間をおかずにスイッチオン!」
●白米は炊き上がりも大切
“粒が立っている”などと表現されるおいしいご飯。炊き上がりを混ぜるときは、米の粒をつぶさないように、できるだけいじらないのが基本。
しゃもじで十字に切り目を入れ、一度ずつ返せばOK。
あとは切るように全体を混ぜる程度に。
●炊き込みご飯にもおいしく炊くコツが!
おいしく炊くコツは白米だけではなく、炊き込みご飯にも。
炊き込みご飯は、調味料を加えてから水加減することが肝心。
「調味料の塩分が米にしみ込むと、炊き上がったときに芯が残る原因に。調味料を入れ、水加減して具材を入れたら、すぐに炊飯を開始しましょう」
その際に、「炊き込みモード」で炊くこともお忘れなく。
米だけでなく、根菜など火がとおりにくい食材を入れることもある炊き込みご飯。炊飯時には、それを想定した「炊き込みモード」で。
「具材は上にのせるだけ。米と混ぜるのは炊きムラの原因になるんで、厳禁です」
ESSE11月号別冊付録では、秋に食べたい「炊き込みご飯」や「混ぜご飯」レシピが満載です。おいしいご飯の炊き方をマスターして炊いてみてください。
<調理/しらいのりこ 撮影/山田耕司 取材・文/ESSE編集部>