在宅時間が長くなり、日々の料理に悩まされているのは、日本もアメリカも一緒。アメリカ・シアトル在住のライター・Norikoさんは「そんなときに便利なのがチキンヌードルスープ。アメリカでは、風邪気味などで食欲がないときの定番メニューです」と話します。
アメリカでおなじみの家庭料理、チキンヌードルスープについて、つくり方やアレンジを詳しく教えてもらいました。
アメリカの家庭料理・チキンヌードルスープのつくり方。夏バテ、秋バテにも最適
●ほっこり体が温まるアメリカの家庭の味
新型コロナウイルス感染防止のため、3月の自宅待機命令から公立校が閉鎖となり、このまま年内は自宅での100%遠隔学習が決定したシアトル。働く親も同じく、多くの企業で年内は基本的にテレワークとなる見込みです。
徐々に規制緩和され、レストランやスポーツジムが営業縮小しながらもオープンするなど、地元経済も動き出していますが、まだまだ予断を許さない状況が続いています。
在宅がいちばん安全というなかでは、買い物に出かける回数も減少傾向。かといって1日3回の食事は家族分用意しなければならず、日々の献立は悩みどころですよね。そんなときのお助けレシピとなるのが、チキンヌードルスープ。
アメリカでは、風邪気味などで食欲がないときの定番メニューです。日本人にとっての「雑炊」や「おじや」的な料理かもしれません。家庭によってさまざまな調理の仕方がありますが、簡単にできる時短料理で、だれでも食べやすく、常備食材を使ってつくれるところも似ています。夏バテ、秋バテにも最適です!
●チキンヌードルスープはアレンジも自由自在
チキンヌードルスープと言えば、アメリカでは缶詰やスーパーマーケット、カフェに並ぶスープでもおなじみ。でも、手づくりのほうがおいしいですし、しかも簡単。鍋ひとつでつくれて、使う食器もスープ皿1枚と、洗い物も少なくてすみます。
スープだけでもいいですが、もう少しボリュームがほしいという場合は、このスープにパンやサラダを合わせれば、朝食や昼食、週末ブランチにぴったりの量に。また、ヌードルを多めにすれば、かなりがっつり食べられ、野菜も肉も入り、栄養バランスも抜群です。
●チキンヌードルスープのつくり方
【材料(2、3人分)】
・鶏肉 50g
・キャベツの葉 3、4枚
・ニンジン 100g(1本)
・タマネギ 1/2個
・ニンニク 1片
・ショートパスタ 100グラム
・チキンスープストック 800ml(もしくは、お湯800mlにコンソメ大さじ1~2を溶かしたもの)
・オリーブオイル 大さじ2
・塩、コショウ 適宜
・ローリエ 1枚
・乾燥ハーブ お好みで
【つくり方】
(1) 鶏肉、ニンジン、タマネギをさいの目切りに、キャベツも幅1~2センチにカット。ニンニクはみじん切りにする。
(2) オリーブオイルを入れた鍋を中火に熱し、(1)を5分ほど炒め、塩・コショウを加える。
(3) チキンスープストック、ローリエ、乾燥ハーブを加え、火を強めて煮立たせる。
(4) 火を弱め、パスタを入れ、程よい硬さになるまで10~12分ほど煮る。塩・コショウで味を調えてできあがり。
基本的には、鍋にチキンスープストックと鶏肉、野菜、麺を入れ、15分ほど煮立たせて具材に火がとおったらでき上がり。本当に雑炊かおじやみたいですよね。麺の代わりにご飯を入れれば、洋風雑炊としても楽しめそうです。
野菜は家にあるもので代用可。乾燥ハーブは、タイム、バジル、オレガノなどがおすすめです。優しい味わいは、毎晩のビールや冷房で疲れた体をほっとさせてくれるはず。
味つけは、塩・コショウ、乾燥ハーブなど、お好みで。麺はアメリカだとエッグヌードルと呼ばれる乾麺がよく使われますが、パスタでももちろん合いますし、日本人なら、残り物のそうめんを入れてもいいと思います。
●アレンジ方法もたくさん
休みの日のワンプレートランチにおすすめなのが、スープパスタへのアレンジ。パスタを多めに入れるだけで完成します。もちろん、パスタ少なめなら、普通にスープとして活用できるレシピなので、ぜひお試しください。刺激が少ないので、小さな子どもの食事や離乳食にも利用できます。汁物に対応した保温弁当容器を使い、人気のスープジャー弁当としても楽しめます。
煮込むだけのほったらかしスープ料理は、暑さでやる気が起きない日にも強い味方。パンデミックが収束するまで、まだまだ巣ごもり自炊生活は続きそうですが、無理せず簡単レシピを駆使して、この危機をみんなで乗り越えていきたいですね。
【Norikoさん】
アメリカ・シアトル在住で現地の日系タウン誌編集長。フリーランス・エディター/ライターとしても、日米のメディアに旅行情報からライフスタイル、子育て事情まで多数の記事を寄稿する。著書に『
アメリカ西海岸ママ~日本とは少し違うかもしれない、はじめての妊娠&出産~』(海外書き人クラブ刊)、共著書に『ビックリ!! 世界の小学生』(角川つばさ文庫)。