時間がない、メニューが浮かばない、疲れていて面倒…と、負担になりがちな毎日の食事づくり。でも、達人は、手間なくささっとつくれるように、ムダをそぎ落としてシンプルにしたり、常識にとらわれない柔軟な発想をしたりして、調理をしています。
すべての画像を見る(全8枚)どんなワザを使って忙しい日々を乗りきっているのか、料理研究家の近藤幸子さんに教えてもらいました。
味つけは1:1:1の配合だから簡単&失敗なし!
毎日、違う味の料理をつくろうとがんばらなくていいんです。「これだ、と思える味つけのパターンがいくつかあれば、手早くつくれて失敗知らず。私の定番の味つけはどれも1:1:1の配合!これならレシピ本を見る必要もなく、ささっとつくれますよ」(近藤さん)。
●しょうゆ、みりん、酒を1:1:1で定番和食が完成!
しょうゆ、みりん、酒を1:1:1で合わせれば、定番和食が簡単に完成。甘辛の優しい味わいの親子丼やコクのあるショウガ焼きのほか、ちょっとハードルの高そうな煮物や煮魚も簡単にでき上がり。
・親子丼
・ショウガ焼き
●しょうゆ、オイスターソース、酒を1:1:1で深い味わいの中華に
しょうゆ、オイスターソース、酒を1:1:1で合わせると中華独特の複雑な味わいを出すことが可能です。チンジャオロースーのほか、焼きそばは広東風に、炊き込みご飯はおこわ風に。シンプルなのに本格的な料理を楽しめます。
・チンジャオロースー
●個別につくらず大きくつくって手間いらず
料理の既成概念を取っ払うことも大事です。この料理はこうしなきゃ、という思い込みを捨てると、ラクにできる方法が見つかります。人数分を一度にまとめて大きくつくってしまうのもそのひとつ。たとえば、オムライス。全員分の卵を半熟に焼いたら、ケチャップライスの上にドンとのせるだけ! 1人分ずつ卵で包む手間をカットできます。
・包まないふわとろオムライス
つくねも同様に面倒な成形をスルー。フライパンにタネを押し広げ、大きな丸型に焼きます。焼き色がついたら、フライ返しでひと口大に切り分ければOK。丸めない、四角いつくねならスピーディー!
・丸めないスクエアつくね
●生サラダはつくらず、代わりの一品を
食卓に野菜は欠かしたくないけれど、サラダとなると複数の野菜を洗って、切って、水きりして…とけっこう手間がかかります。代わりに、ニンジンやキュウリの浅漬けやキャベツやブロッコリーのあえ物ならつくりおきしておけるので、バタバタすることがありません。野菜は1種類でも、食感や味つけ次第で満足度アップ!
・ニンジンの甘酢漬け
・キャベツのゆかりあえ
食事づくりは毎日続くことだから、あれこれ凝らなくてよし。「こうしなければだめ」という常識にとらわれなくてよし。時短調理テクを活用すれば、夕飯があっという間に完成します。近藤さんの時短調理テクのほか、家事を無理なくこなす達人のアイデアを集めた『
ラクして続けるみんなの家事習慣』(扶桑社刊)が発売中。忙しくても暮らしが回る家事の時間割や、家事がはかどる部屋づくりなど、がんばらない家事を極めたい人は、こちらもチェックを!