身軽な暮らしを目指しても、大きな家具を処分するのは勇気がいるもの。「これからを見据えて40代半ばから片付けを始めました」と話すのは、ライフオーガナイザーの尾花美奈子さん。50代前半となった今夏、食器棚の上段を処分したそう。ものを減らせた理由と、処分後の暮らしの変化を教えてもらいました。

台所の様子
「手放しのコツ」と食器棚を処分したあとの暮らしの変化を紹介します!
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50代に入り、「食器棚」のダウンサイジングを決意

天井近くまで高さのあった、以前の食器棚
天井近くまで高さのあった、以前の食器棚

以前から「なくしたい」と思っていたのが「食器棚の上段」です。きっかけは2011年の東日本大震災。食器棚が大きく揺れて転倒しそうになった光景が、頭の片隅にずっと残っていて、「下段だけ残して安全にしたいな」と考えていました。

同時に、「ものを少なくすることで家事の負担を減らし、ゆとりをつくりたい」という思いもありました。ものが少ないほどいいというわけではありませんが、探し物が減ったり、出し入れがラクになったりと、暮らしやすさにつながるのは確かです。食品や日用品の在庫管理もしやすくなります。

ごはんづくりも、子どもの成長とともに、つくる量は増える一方。ただ、年齢を重ねて親の体力が落ちていくことを考えると、少しでも家事をスムーズに、テキパキとこなせる環境にしておきたいと思っていました。

さらに、数年前に実家じまいをしたとき、たくさんあった食器や調理器具の処分に苦労した経験も、もののもち方を見直すきっかけになりました。「いつか使うかも」ともち続けるより、自分や家族が元気なうちに、必要なものを選んでおきたい。そんな思いも、今回、食器棚の上段を手放すあと押しになりました。

「迷わないものから着手」が手放し成功のカギ

空っぽの棚の様子
まずは中身の整理をして空っぽに

食器棚の上段をなくすためには、かなりの数のものを減らす必要がありました。

もちろん、「もったいない」「まだ使うかも」と迷って、手が止まってしまうものも。そういうものは無理に答えを出そうとせず、いったんあと回しに。

まずは、感情があまりからまず、判断しやすいものから手をつけました。具体的には、以下のようなものです。

●処分したもの

・使いこなせず、洗うのも面倒で使わなくなったミキサー

・時間がなくてまったくやらなくなったお菓子づくりの道具

・結局飲まなくなったサプリや健康食品の類

・箸置き(丁寧な暮らしに憧れただけ)

●コンパクトにしたもの

・コップ、グラス…ひとり2個に(水やお茶用と、コーヒーやジュース用)

・保存容器…使いやすい形、サイズ、素材に厳選

・キッチンペーパー…ロールタイプから四角に変更

・大皿を減らして、中皿を増やした

ミキサー
のちに、1人分(280mL)のコンパクトで軽いミキサーを購入

「感情がからみにくいもの」から始め、利便性の面でも見直していったことが、うまくいった理由だと思います。

一方で、「もったいない」「迷う」と感じてあと回しにしたものも、時間が経つと気持ちが変わり、手放せることがありました。こうして少しずつものを減らし、最終的には食器棚の下段だけに収まる量になりました。