「老後資金は2000万円必要」という金融庁の発表が、世間を騒がせました。年金だけではたりないとまで言われており、その分をカバーするための蓄えをしておきたいものですが、保険と貯金はどっちがおトクなのでしょうか?
ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに聞きました。

マネーの専門家がジャッジ!どっちがおトク?

●老後資金を蓄えるなら[個人年金保険]VS[貯金]のどっち?

イラスト老後資金
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●【回答】増える可能性に期待するなら個人年金保険がおトク!

貯金しても利息がほとんどつかないので、お金を増やすのは難しい時代。個人年金保険は払った保険料の総額より、受け取るお金の方が多くなることが期待できます。

ただし、今それが期待できるのは、予定利率が高く設定されている“外貨建て”のもの。円建ての個人年金保険は予定利率が低いので、80歳後半まで長生きしないと元が取れないのが一般的。
外貨建てだと、保険料を払うときと、年金を受け取るときに外貨と円を交換する必要があります。つまり“為替リスク”があるということ。この為替リスクが思っている以上に大きく、いくら予定利率が高くても、為替の変動次第で元本割れする可能性があります。加入する際には、このリスクをしっかり理解することが重要です。

年金を受け取るとき、加入時よりも円高になっていると、為替損が出ますが、反対に円安だと為替益が出て、年金額が当初の予定額より増える期待大。ということで、増えることを期待するなら、為替リスクを十分、理解したうえで外貨建ての個人年金保険に加入するのがおトクと言えるでしょう。

●今月の専門家 【畠中雅子さん】

ファイナンシャルプランナー。相談業務のほか新聞、雑誌、ウェブなどに数々の連載をもち、全国でセミナーや講演を行う。著書は60冊を超え、最新作に

ラクに楽しくお金を貯めている私の「貯金簿」

(ぱる出版刊)がある。