ESSE編集部が読者に、家計で悩んでいることについてアンケートを実施。すると、30~40歳代女性が回答者のメインにもかかわらず、圧倒的1位は「老後のお金」の悩みでした。

そこで、30代から知っておきたい「年金の基礎知識」をファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに伺ってみました。夫婦合わせて、年金がいくらもらえるのか知っておくと、不安もずいぶんとやわらぎますよ。

夫婦合わせて、年金はいくらもらえる?

夫婦それぞれがもらえる国民年金(老齢基礎年金)は、20歳から60歳になるまで40年間保険料を支払った場合の満額で、一律年間78万100円。下の表のように、夫婦とも自営業の場合、年収にかかわりなく、もらえる年金は決まっています。加入期間が25年以下(平成29年4月からは10年以下)はもらえないので注意を。

一方、老齢厚生年金は、加入期間と生涯の平均年収で給付額が決まります。
「老齢厚生年金は、加入期間が1か月以上あればもらえるので、今は専業主婦でも、結婚前などに会社勤めをしていた人ならもらえる可能性があります。年に1度日本年金機構から届く『ねんきん定期便』で加入履歴を確認しておきましょう」。

【自営業夫(1号)×自営業妻(1号)の場合】

※夫妻ともに国民年金40年加入

【自営業夫(1号)×自営業妻(1号)の場合】
【自営業夫(1号)×自営業妻(1号)の場合】
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【会社員夫(2号)×専業主婦妻(3号)の場合】

※夫は厚生年金38年、国民年金40年加入。妻は国民年金40年加入

【会社員夫(2号)×専業主婦妻(3号)の場合】
【会社員夫(2号)×専業主婦妻(3号)の場合】

夫が会社員、妻が専業主婦で、夫の平均年収が500万円の場合、老齢厚生年金額約104万円に+夫婦の老齢基礎年金=約260万円(月額21万7000円)が受け取れます。

【会社員夫(2号)×会社員妻(2号)の場合】

※夫妻ともに厚生年金38年、国民年金40年加入

【会社員夫(2号)×会社員妻(2号)の場合】
【会社員夫(2号)×会社員妻(2号)の場合】

夫も妻も会社員で、夫の平均年収が500万円、妻の平均年収が250万円なら、夫婦の年金額は約312万円(月額約26万円)に。

【自営業夫(1号)×会社員妻(2号)の場合】

※夫妻ともに国民年金40年加入、妻は厚生年金38年加入

【自営業夫(1号)×会社員妻(2号)の場合】
【自営業夫(1号)×会社員妻(2号)の場合】

夫が自営業で年収500万円、妻が会社員で妻の平均年収が250万円のばあい、夫婦の年金額は約208万円(月額約17万円)になります。

自分で年金を確認する方法

年に1度日本年金機構から届く『ねんきん定期便』の活用方法と、将来受け取れる年金の見込み額を知ることのできる『ねんきんネット』の使い方もご紹介します。

計算する方法
不安を解消!子育て世代が将来もらえる年金はいくら?

●ねんきん定期便

年1回誕生月に届くハガキ「ねんきん定期便」には、年金の加入期間、これまで支払った保険料に基づく年金額(50歳以降は、将来受け取れる年金見込み額)などが記載されています。また、35歳・45歳・59歳の節目には、より詳細な内容が記載されたものが封書で届きます。必ず確認を。

●ねんきんネット

日本年金機構の「

ねんきんネット

」に登録すると、年金記録を照会したり、年金の見込み額を試算できます。加入期間が少ない場合は、保険料の追納・後納などができる期間を調べることも可能。パソコンかスマホからアクセスを。

※いずれも夫婦の年齢はともに38歳で、65歳から年金を受給するケース。上記の金額は平成28年度の年金額。老齢厚生年金の年金額は、平成15年3月以前の加入期間では「平均標準報酬月額」で、平成15年4月以降の加入期間では「平均標準報酬額」で算出するが、上記の表においては簡易的に生涯平均年収で年金額を算出。