現在は整理収納アドバイザーとして、片付けに関する情報発信などを行っているつうさん(40代)。実家がゴミ屋敷という環境で育ってきたことから、片付けの方法がわからず、何度も失敗してきたそうです。そんなつうさんの体験談と、そこから得た「捨て活」の教訓について語ります。
すべての画像を見る(全4枚)ものを動かしただけで、片付けた気になっていたけれど…
私が“自分なりに”片付けを始めたのは、整理整頓が行き届いた友達の家に憧れ出した小学校低学年の頃。その当時は、一緒に暮らす祖母の「ものを捨てたらダメ」という教えが絶対だったので、実家はゴミ屋敷でした。
家の中には、中身がわからない段ボールやケースがたくさん。「ものを捨てたらいけない」と思いこんでいる私は、片付けと言ってもものを動かすだけ。「段ボールを動かして整えれば、スペースがあくはず!」と思って作業をしていましたが、ものの総量が多いので、ほぼ変わらず…といった状態でした。このようなムダな作業を何度もくり返しているうちに、片付けへの苦手意識がどんどん強くなっていきました。
20歳になり、「キレイに片付いた部屋にする」と決めてひとり暮らしを始めたものの、片付けてもすぐに元どおり…をくり返す日々。そこで気づいたのが、祖母の「ものを捨てたらダメ」という教えを守り続けるのと同時に、多くの不用品をもち続けていたことでした。
「とりあえず」買った収納ケースが、片付けのジャマに
ひとり暮らしを始めた頃、収納ケースはほぼもっていませんでした。なので、「雑誌やテレビで見るような収納ケースを買えば、部屋がすぐ片付くのではないか」と考え、100円ショップへ何度も足を運びました。そこで、「とりあえず使えそう!」と思った収納ケースを大量に買って帰ることも。
そして、いざ片付けようとすると「入れようとしたものが入らない」「収納したい場所にケースが入らない」ということが何度もありました。その結果、“とりあえず”買った収納ケースによって、むしろものが増えてしまったのです。
せっかく買った収納ケースがもったいないと思い、無理やり使おうとしても使いにくく、あっという間に散らかった状態に。またもや片付けが失敗に終わりました。