一戸建てを建てることをきっかけに宅配ボックスを設置したら、家族が使える自由な時間が増えて大満足の結果に。外構専門店で働いていた経験もある共働き夫婦のケースを紹介します。宅配ボックスの選び方と設置方法について考えたことを語ります。
宅配ボックスの魅力と導入のポイント
通販や宅配便などが普及した現代のライフスタイルにおいて、宅配ボックスは重要な存在となっています。近年では、運送業者の人手不足ということもあって、効率よく荷物を受け取れるアイテムとして注目が集まりました。
その後、新型コロナの影響で対面での受け取りを避けたいというニーズも高まり、さらにさまざまなメーカーが多種多様な製品を開発・販売するようになっています。従来は、マンションなどの集合住宅での需要が中心だった宅配ボックス。今では、戸建て住宅にも広がるようになってきました。
共働きで日中は夫婦とも不在にすることが多いわが家。かつて、ネットショップで商品を購入してもいいタイミングで受け取ることができず、再配達をお願いすることがたびたびありました。
宅配業者に申し訳ない気持ちとともに、再配達の手続きも面倒。そのため、家を建て替えるタイミングで宅配ボックスを導入することにしたのです。
高齢者のお宅も検討の価値あり。宅配詐欺対策にも
宅配ボックスは共働きの家庭だけでなく高齢者のお宅にも設置した方がいいアイテムです。なぜなら、宅配ボックスを設置していれば、荷物の受け取り状況を自分で把握できるため、『配達未完了』などの詐欺メッセージに惑わされにくくなるからです。
筆者自身にもよく画像のような、ワンクリック詐欺のショートメッセージが届きます。比較的若い世代であればこうしたワンクリック詐欺のショートメールに引っかかることは少ないかと思いますが…。
高齢になり判断力が低下してくると、こうした詐欺に引っかかるリスクが高くなるかもしれません。実際に筆者は、「母が間違ってクリックしそうになった」という話を職場で聞いたことがあります。
じつはリーズナブルな価格の宅配ボックス
あると便利な宅配ボックス。でも、多くの方が設置に二の足を踏んでしまう理由のひとつとして、価格の問題があると思います。
たしかに、私が仕事を通じて知る限りでは、外構の専門の業者が取り扱っているメーカー商品は、価格が高いものがほとんどです。
しかしじつは、宅配ボックスに必要な要件というのは以下の4点だけ。これらを満たしていれば、簡易的なケースでも用がたりるわけです。
・敷地内に設置できる
・外から中身が見えない
・盗難防止として安全に地面に固定、またはワイヤーで固定できる
・受取人だけが取り出せる仕組みになっている（あとづけの南京錠などでよい）
宅配ボックスを施主支給するという手も
インターネットで「宅配ボックス」というキーワードで検索してみましょう。すると、5000円以下の商品から数万円するような有名メーカーの商品までいろいろな商品がヒットします。
わが家の場合、実物を見て商品を選びたいという気持ちがあったので、ネットではなくアウトレットショップで宅配ボックスを選ぶことにしました。
そして、家づくりをお願いしていたハウスメーカーの担当者を通じて、私たちが選んだ門柱や玄関扉の色見本を取り寄せてもらい、柱や玄関ドアの色合いと似たカラーの宅配ボックスを購入することにしました。
このように、業者に商品の手配を依頼するのではなく、自分たちで手配し、設置工事だけを依頼することを家づくりの用語で「施主支給」といいます。価格を抑えたい場合や、商品にこだわりがある場合などに便利です。
しかし、施主支給を実施する場合は、建築業者の理解と協力が必須となります。商品の品質や納期、運搬、保管などについては、建築業者が関わらないので、施主の自己責任となることを承知しておかねばなりません。また、結果的にコストが上がるケースもあります。
筆者はポスト一体型の宅配ボックスを購入
わが家で選んだ宅配ボックスは「ポスト一体型」。投函可能な荷物の大きさは幅44×奥行29.5×高さ56cm（内寸）で鍵はダイヤル式になっています。
ポスト部もA4サイズのカタログが十分投函可能な大容量サイズ。投函口が幅39×高さ5.5cm）となっています。
ポストに鍵はついていませんが、南京錠などをかけられる仕組みに。ポストが大容量なので、自治会や子ども会などの回覧板もすっぽりと入り、大変便利です。また、一体型なのでポストと宅配ボックスをそれぞれ買うよりも価格を抑えることができました。
